健康関連書籍300冊分の、抜粋 & まとめ

こんにちは。
四日市の整体、神田整体室の神田です。

あなたは健康関連の書籍を購入されたことがありますか?

私はかなりの数の本を買いました。

本を読み、その内容を実践することで薄皮を一枚ずつ張り重ねるように体が良くなる一方、それらを台無しにするような失敗もしました。

そのため、私の頭の中には、健康関連書籍300冊以上の知識や知恵、経験が詰まっています。
(中には私の理解が及ばなかった本もありますし、万人に有効というわけではありませんが・・・)

知識や知恵が溜まると、始めは混乱していてもいずれは統合されるもので、体作りの方法について体形的に理解できるようになりました。

せっかく理解できるようになったので、(勢い余って)本にしてしましました。

そして、当整体では初回来室の方に下記のようなタイトルの冊子(文庫サイズ・約180ページ)をお渡ししています。
感想を訊いてみると、「なかなかオモシロかった」と好評なので神田整体室のホームページにも掲載します。

冊子の場合は文字だけでなくイラストや写真を掲載しており、文字だけに比べると断然分かりやすくなっていますが、文字だけでも参考になるかと思います。
文字だらけページではありますが、ここはひとつ修行と思って、読んでみて下さい。

ただ、プリントアウトするか、パソコンで読まれた方が良いかと思います。
きっと、「これは極端だな」と思われる記述もありますが、「あ~なるほどー」という目からうろこの知識も少なくないでしょう^^。

※文中のページ番号は、冊子のページ番号に対応しています。

 
 
                  
整体卒業講座

     二十七年間、原因不明の不調で困っていた整体師の手記

 
                          
読者設定と自己紹介

本書はこのような方を想定して書きました。

『地方の国立大学を出て内定を得たものの
設計士になりたくて借金を抱えたまま専門学校を卒業

念願の設計職に就いたものの
パソコンを見ると目が回るので仕事にならず辞職

バイク便
引っ越し
風俗
怪しい営業
何だか良く分からない仕事
などなどで食いつないでいる

金なし
仕事なし
彼女なし
頼れる人なし
親に頼るのはカッコ悪いと思ってできない
自分勝手で
ろくでもなし
たまに知り合いの金持ちのおっさん(それでも二十代後半)が来て
貧乏暮らしを笑って帰っていく

月に一万八千円のアパートに住み
電気ガス光熱費を滞納
携帯も支払いの督促が来ている

アトピー性皮膚炎
陰嚢湿疹
頭痛
肩こり首こり
気分がいつも優れない
無気力
万年五月病
不整脈
謎の失神
めまい
軽度の緑内障
右目の視野欠損
膝の痛み
股関節の痛み
足首の痛み
右手に力が入らない
常に付き纏う肌のかゆみと痛み
むち打ち
朝起きられない
二十代前半なのに運動していても日に日に体が弱る

経済的にも困窮している
物干し竿の一本も買えない
生きて行ける気がしなかった

本屋でなけなしの千円札を出して
起死回生を図ろうとしている
若干二十四歳の青年』

要は昔の自分です。
今は冬に肌の乾きがあるものの
薬を塗る量は激減しました。

その他の症状はほとんどありません。
今が一番健康です。

部分的には遅れた記述が
あるかも知れませんが

そうなるに至った方法を
できるだけシンプルに
お伝えしようと思います。

目次
読者設定と自己紹介 2

一、はじめに 16
本書の紹介 16
チェックリスト 17
実践につながる読み方 19

二、体作りの基本 21
丈夫な体を作る 21
姿勢のコツ 21
呼吸の仕方 26
最良の運動 29
利き手もそうでない手も 31
筋トレの基本 32
☆コラム 姿勢と肥満の関係 33
ストレッチは「反らす」 35
究極の体操「型」 35
食事はやっぱり日本食 38
砂糖、塩、油、牛乳、水に注意を払う 41
休養の要点 43
元気でも転地療養を 46
丈夫な体を作る方法のまとめ 47
☆コラム 姿勢と大病の関係 49

体の内も外もきれいにする 51
掃除 51
三分の寒 53
浄化について 56
火 56
水 58
風 59
土 62
浄化のまとめ 63
☆コラム あやかる 64
毒を避ける 66
気をつけるべき上位三つの毒 67
身近な経口毒 69
身近過ぎる経皮毒 72
呼吸で体に入る経鼻毒 77
☆コラム あれもこれも自分でやらなきゃ病 81

めげない心を作る 83
社会との折り合いをつける 83
生活リズム 85
不安への一手 88
心の三点セット 92
☆コラム 余暇の過ごし方 94

健康情報や整体屋との付き合い方 96
分かりやすい健康法 96
四つの見方 98
体への触れ方 102
☆コラム 情報の精選 104

三、三つの宿題 106
仕事と健康と経済 106
世渡り上手に 106
仕事を作る、収入を得る 107
気分転換 109
仕事を辞めたい 109
目標達成は減算方式で 110

三大欲求 111
節度をもって 111

世界三大言い訳 113
お金がない、時間がない、自信がない 113
☆コラム 家庭平和の裏付け 115

四、実践のために 117
暮らしを再構築 117
習慣化 117
ふと浮かんだ考えをメモして寝かす 117
引き算から 119
☆コラム アファメーションについて 120

五、後書き 122
例外は存在するけれど 122

六、付録 125
重病にかかった時の対処法 125
もし重い病気にかかったら 125
食事におけるセルフケア八つ 126
日常生活について 127
前向き思考について思うこと 129
東洋と西洋の医学について 131
治癒力の本当の価値「体の設計にミスはない」 133

免疫力を上げる 133
腸を整えて病気予防 133
ホルモン・自律神経・免疫のバランスを整える方法 135
整腸の手順 140
腸を整える方法のまとめ 141
温活や暖房の注意点 142

セルフ整体の方法 143
誰もが左重心 143
体を緩ませる二つの触れ方 145
セルフ整体① 全身を緩める 146
セルフ整体② 体の捻じれを取る 147
セルフ整体③ 腰を整える 149
セルフ整体④ 内臓を調整する 150
セルフ整体⑤ 心臓の調子を整える 150
セルフ整体⑥ 首と頭を自分で整える 152
セルフ整体⑦ 姿勢を整える 153
セルフ整体⑧ 赤ちゃんや幼児の整体 153
☆コラム たまには家具の配置を変える 154

アトピー性皮膚炎の対策 155
アトピー性皮膚炎の仕組み 155
皮膚の緑化 157
住環境の緑化 158
静電気対策 160
心の緑化 162
アトピー性皮膚炎のセルフ整体 163
減ステロイド 164
☆コラム 私の常在菌と皮脂を補う方法 166
☆追記 医は医なきを期す 169

七、参考資料 170
文献 170
映像 174
セミナー 174
まんが、絵本 175

一、はじめに
本書の紹介
 世の中、特にこの日本においては素晴らしい整体が沢山あります。
 ですが、本当に素晴らしい整体師に出会えたとしても施術を受けられるか、また受けたとしても健康を自分で維持し、向上できるかどうかは時の運や知識の有無、経済力、実践の度合いにかかっています。
 私は二十代の後半から整体師として開業し七年(二〇一七年五月現在)になりますが、施術後に好調を維持できるかどうかは施術を受けた人の取り組み次第でどうにでもなることを学びました。
 大ベテランの整体師さんからすれば「わずか七年で何が分かる!」とお叱りを受けそうですが、開業して十年、二十年、または親子二代にかけて営業している整体院や、「神の手」と呼ばれるほどの整体師が運営する整体院においても、施術を受ける本人の努力が健康維持に重要な役目を果たす、という点については当然ながら同じでした。余程の緊急事態を除けば、代替医療を含む全ての医療が個人の生活の改善に勝ることはないのです。
 健康で生きるには「自分で治せる」という意識と、実践、つまり生活習慣を身に着けることがどうしても必要なのです。
 本書では専ら暮らしを見直すことで、より健康の壁を厚くする方法を紹介しています。知らないというのは実に恐ろしいことです。どれか一つでも、願わくばより多くを知り、実践に結び付けていただければ本書にも大きな価値が生まれます。最後まで読み進めていただけたらと思います。

チェックリスト
 まずは次の五つのチェックリストを読んでみて下さい。

 □ 正しい姿勢を知っていますか。
 □ 鼻で呼吸していますか。
 □ よく歩いていますか。
 □ 食事、休養の大事な点を押さえていますか。
 □ 知っていることと行っていることが一致していますか。


★チェックしてみましたか?

 全てにおいてイエスならば素晴らしいことです。しかし、実際には百点ではないでしょう。大丈夫です。本書は百点満点ではない方のために存在しています。
 
実践につながる読み方
 物語を読む時に赤線を引きながら読む人はいないと思います。ですが、本書は実用書です。読後には実践に結びつけていただきたいものです。
そのため「とても大切なことだ、やってみよう」と思ったことには赤い線を、「まぁ、大切なことなのだろうな」と思ったことには青い線を引いて下さい。あなたが本書を読みながら思ったこと、考えたことは緑色でメモされると良いでしょう。
本は何度も読み返してこそ血肉になると言いますが、第一印象で得た感触も大切です。特に、本書のような実用書は即実践することで価値が生まれます。読み返した時に何を大切だと感じたのかがすぐに分かるよう、赤、青、緑のペン、または色鉛筆を片手に読みすすめていきましょう。

★色鉛筆を三色だけ用意しましょう


二、体作りの基本
丈夫な体を作る
姿勢のコツ
 人は伸縮自在の着ぐるみをまとっているようなものです。この着ぐるみのことを筋膜と呼びます。筋膜は悪い姿勢ならば悪いなりに、良い姿勢ならば良いなりに適応します。そのため、良い姿勢でいる時間をできるだけ長くすることが大切です。

★良い姿勢

★これもある意味、着ぐるみかも知れません

 体作りと言うと、食事やランニングや筋トレを真っ先に思い浮かべがちですが、体作りの基本は、姿勢を整えることにあります。手始めに正しい立ち姿勢を作ってみましょう。確認するポイントは脚、お腹、肩です。
まずは踵を合わせて直立の姿勢をとります。この時に膝がひっつくかどうかを確認します。膝がひっつかないのであればO脚ですので、矯正していきましょう。矯正の方法は以下のとおりです。
まっすぐに立ち、上半身は直立姿勢のままで膝を曲げていきます。ある程度まで膝を曲げると膝頭を合わせられるはずです。膝頭が合わさったら、今度は膝頭が離れないように膝を伸ばしていきます。膝を合わせていると膝が伸び切りませんが、できる範囲で膝を伸ばし、維持します。この時、膝の内や外に軽いツッパリ感があっても大丈夫です。
次にお腹を引っ込めます。すると上半身全体が持ち上がるように感じられるはずです。それも維持します。
最後に肩を開きます。ほとんどの人は左肩に比べると右肩が巻き込んでいますので、左右の肩が一直線になるように開きます。左肩は軽く開き、右肩はさらに開くようにしてちょうど良いくらいです。そして、やはり肩も開いた状態を維持します。

★肩を開きましょう

また、たいていの人の重心はやや左に偏っています。そのため左右均等に立つことも意識しましょう。
以上、脚、お腹、肩、重心という順番で姿勢を整え、目線は水平。その姿勢を一分から二分ほど維持します。始めはあちこちにツッパリ感や筋肉痛のような痛みが出ますが、信号待ちなどを利用して気が付くたびに姿勢を整えましょう。いずれは和らぎます。立っていても座っていても同じように姿勢を整え続ければ、およそ三週間から三ヶ月で効果が出てきます。
姿勢を正す方法が分かったら、今度はよく歩くことが必要です。良い姿勢でいることはとても大切なことですが、運動せずにいると筋膜は縮み、固い体になってしまいます。通勤や買い物などの時間も含めて一日に全部で二時間、八キロメートルほどを目標に、膝をしっかりと伸ばし、お腹を凹まし、左右の肩のラインを合わせ、よく歩くようにしましょう。膝はまっすぐ前に出しO脚ならばつま先を少しだけ開き気味にして歩きます。自転車やオートバイ、車に頼り過ぎず、歩くことが大切です。体全体に程良い刺激が入り、後述する食事や休養の方法を守ればどんどん丈夫な体になっていきます。
健康の維持も学力の向上も、スポーツや武道の上達にしても、真っ直ぐに立ち、歩くことが基本となります。筋膜が整うと、姿勢を維持するという仕事は筋膜が担うようになります。つまり姿勢の維持に筋肉を使う必要がなくなります。すると筋肉は「動きを起こす」という本来の役割に集中できます。逆に、姿勢が悪いと姿勢の維持という仕事を筋肉にさせることになるため、動きも鈍くなるのです。
筋膜を意識して正しい姿勢を身に着けることで、いずれは思ったように動ける体になっていくでしょう。

呼吸の仕方
 当たり前のことですが、人は呼吸を止めると数十分で死に至ります。それほど生命活動に直結している重要事項であるにも関わらず、呼吸の仕方はあまり教育されていません。どこで呼吸すれば良いのかさえ教えられていないのです。呼吸は鼻でするものであり、口でするものではありません。口は食べるためにあります。鼻で呼吸するから鼻毛で空気が濾過され、鼻腔で加湿されるため喉も保護されるのです。
ここではヨガや武道に伝わる呼吸法をお伝えしようと思います。呼吸にはガスの交換と同時に、気、プラーナ、ダーマなど様々な呼称で呼ばれるエネルギーの交換機能もあると言われています。ガスと同時にエネルギーも交換するつもりで呼吸してみましょう。意外と覚えやすく実践も簡単ですので、ぜひお試し下さい。
 一つ目は結合呼吸と呼ばれ、心身の一致を図るものです。
 短めに鼻から吸って、短めに鼻から吐く、という呼吸を四回行います。
 次いで、長めに鼻から吸って、長めに鼻から吐く。これを一回行います。
 結合呼吸を座って行うのならば、吸う時にはお尻から地面に根を下ろすようなイメージを、吐く時は天に伸びるようなイメージを持って呼吸をします。
以上、五回の呼吸を一セットとして三セットから五セット行います。朝昼晩、いつ行っても大丈夫です。就寝前にあお向けで行うと、とてもスムーズに眠りに入ることができます。三セット行わないうちに眠れるでしょう。
 二つ目は片鼻呼吸です。これも簡単で、左の鼻から吸って、右の鼻から吐く。右の鼻から吸って、左の鼻から吐く。吸う時は短めに、吐く時は長めにします。呼吸をしない側の鼻は指で軽く塞いでおきます。これを一セットとして三セットから九セット行います。片鼻呼吸をすると右脳左脳のバランス、自律神経のバランスが整うと言います。実際に全身の均整が取れすっきりします。
 三つ目は丹田呼吸。三秒かけて鼻から吸い、二秒止めて、十秒かけて口から細く長く吐きます。背筋を伸ばしたまま息を吐くと腹が凹み、体幹が強くなるとともに肚も据わるという呼吸です。
 余談になりますが、動物であるか植物であるかを問わず、あらゆる生命が生きるにあたり空気はなくてはならないものです。将来の世代にとって最も必要なものの一つが、安心して呼吸できる空気であることは間違いないでしょう。自然の浄化力を越えてまで便利さを追求し、空気を汚すことは必要悪ではなくただの悪です。原子力発電による電力の利用、化石燃料の使用を私自身も慎む必要があります。そのためにも呼吸で体を整え、できるだけ歩いて移動するというのはとても良いことではないでしょうか。
およそ六十キログラムの体を運ぶために一トンもの鉄の塊である自動車を動かすのは面白くはありますが、その一方で壮大な無駄であるのは間違いありません。

最良の運動
 最良の運動は、繰り返しになりますが、よく歩くことに尽きます。自転車は歩くことの代わりにはなりません。どのような姿勢で歩けば良いかは前述したので、ここではいつ歩くかについて説明します。
 いつ歩くと良いのか。朝日を浴びながら歩いて下さい。歩くことでセロトニンという快のホルモンが分泌され、心身ともに気持ち良く一日を始めることができます。体温が上昇し、腸もしっかりと働き排泄が進み、食欲が湧き、一日の勤めも果たしやすくなります。早足で歩けば心肺機能も向上していきます。通勤で歩くなり、在宅勤務なら外を歩いてから自宅の仕事部屋に向かいましょう。育児中のお母さんもベビーカーに赤ちゃんを載せたり抱っこしたりして、小まめに歩くことで産後太りを防ぎやすくなります。
 ただ、夜に歩くのはお勧めしません。第一に危ないためです。また、日が暮れたら布団に入って休む方が好ましいからです。

★とにかくよく歩く

利き手もそうでない手も
 利き手も、そうではない手も万遍なく使いましょう。動かさないことは血行不良の元です。利き手がカバーしている範囲が斜め後ろからその対角にかけて約一八○度ならば反対の手でも同じだけの範囲をカバーできるはずです。慣れてくると家事や作業がとても楽になります。

筋トレの基本
 整体通いを卒業するのが目的であれば姿勢を正してよく歩くだけで十分です。ただ、ケガをしにくい体を作るのが目的であれば筋トレも併せて行うと良いでしょう。
筋トレの基本は、腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットの四点です。まずは自重で行います。各十回を三セットから始めて下さい。二日に一回で十分です。筋トレは毎日すれば強くなる、というものではありません。
通常の筋トレでは物足りなくなってきたら、片手で腕立て伏せ、V字腹筋、片脚でスクワット、背筋はスクワットの時にしっかりと背筋を伸ばすことでより鍛えられます。
より大きな筋肉やスポーツに役立つ筋肉を身に着ける場合には最初の三ヶ月だけでもトレーナーについて学ぶのが良いでしょう。効率が良く、またケガも未然に防ぐことができます。

☆コラム 姿勢と肥満の関係
 「太っていても腰が痛くない人がいるじゃないか、だから俺が太っていることと腰が痛いことは関係ないよ」と言う人がまれにいます。確かに、太っていても腰が痛くない人、痛い人、両方があります。両者の違いは、正常な背骨のカーブを筋膜で維持しているかによります。
 顕著な例としては関取と単なる肥満体の違いです。
 肥満である場合は腹が前に迫り出しているので、錘(おもり)がヘソの辺りにぶら下がっているようなものです。そしてヘソの錘とバランスを取るためにお尻が後ろに突き出るため、当然ながら腰は反り返ります。
 一方で関取の腰はそれほど反り返ってはいません。立派な姿勢の上に肥大した筋肉があり、脂肪が載っているのです。
 肥満体と関取の体を混同して、肥満を放置する言い訳にしてはいけません。

★肥満と関取


ストレッチは「反らす」
 整体通いを卒業するために必要なストレッチは一点のみです。背中を反らすストレッチを頻繁に行って下さい。通常、日本人は前のめりで作業することが多いので背中を反らすという動作が不足しています。一人で伸びをする、二人で背中を反らし合う、どのような形でも構いません。ただ、勢いはつけずに、ゆったりと心地良く反らすことを心がけて下さい。

究極の体操「型」
 正しい姿勢を保ち運動することで丈夫な体を作ることができます。その究極は、空手道において「三戦(さんちん)」と呼ばれる型にあります。所作から体を練る、という意味で三戦に並ぶものを私は知りません。
 茶道にしても武道にしても、およそ「道」がつくものには型があります。型の良い所は、型を追求する限りにおいては行き詰まりがないという点です。そもそも型とは何かと言うと、それぞれの道で必要となる基本的な心構え、呼吸、所作を集約し、外見で分かるように結晶化したものです。そのため、型に始まり運用へと広がり、また型に戻ります。つまり型は「道」の原点です。心構えなど目に見えない内面を真似ることは難しいのですが、型を学ぶことで効率が良く、美しく、隙のない動きを身に着ければ、その先にある真髄、すなわち内面に近付くことができます。
 とは言え、体を練るために今すぐ道場に通いましょう、という話ではありません。武道や茶道の場で当たり前に行われていること、例えば脱いだ履物を揃える、他人の履物も揃える、着衣を整える、目配りを部分視から全体視に改める、箸を正しく持つ、居住まいを正すということをしてみてはいかがでしょうか。これらも一つの「型」です。履物を揃えることだけでも体の芯はしっかりするものです。

★脚下照顧

食事はやっぱり日本食
 食事は、腹ペコになった時に、基本的な日本食をとっておけば間違いありません。
パンやパスタといった小麦食よりも七分搗き前後のごはん、昆布やいりこで出汁(だし)を取った具沢山の味噌汁、丸ごと食べられるお魚、酢の物などです。お米は精白し過ぎず、野菜もできるだけ成長点を捨てずに皮ごと食べる。ただし、バナナの上側二センチやりんごの皮には農薬が浸み込んでいるので洗い落とすか取り除きましょう。魚は鰯(いわし)など。飲み物は番茶。味噌は酵素が生きている生味噌を選び、醤油は脱脂加工大豆と書いてある醤油は避け、じっくりと醸造されたものを選びましょう。数百円の差がゆくゆくは大きな差となります。
加熱方法については、煮る、蒸す、茹でる、炊くなどを主として、油を用いて焼く、炒めるという加熱方法はできるだけ避けます。
これらの調理方法や食事内容ですと、不自然な保存料や添加物の入る余地が少ないため体に優しく、食事の準備も片付けも楽に早く行えます。酢の物は体を弱アルカリ性に保ってくれます。美容にも良いでしょう。一日三十品目という考え方は無視して構いません。
野菜も魚も旬のものを選び、産地についてはできるだけ国産や地元産を食卓に上げるよう心がけましょう。
食事の量は、朝と昼は多めでも大丈夫ですが、夜は少なめにして胃腸を休めます。成人であれば一日二食でも構いません。ただ、子どもは一日二食ではお腹がすきます。おやつはお菓子よりもおにぎりやさつま芋といった穀類が良いでしょう。
 基本の食事内容は以上で十分です。シンプルな日本食を原点として、あとは好みに応じて揚げ物を追加したり、焼肉をしてみたり、少しはスイーツを取り入れても良いでしょう。雑食で良いのです。そして体調と相談しながら食生活もおいしく豊かになれば良いと思います。

★こんなに立派でなくても大丈夫

砂糖、塩、油、牛乳、水に注意を払う
食生活が「便利」になった弊害として、多くの食品に不自然な保存料や添加物が含まれています。詳細は、後から出てくる『毒を避ける』の項にてお話ししますが、ここでは避けるべき代表的なものを挙げておきます。
まずは白砂糖、グラニュー糖、人工甘味料、ぶどう糖果糖液糖。これらは免疫力を著しく低下させます。また、一気に血糖値を上げてしまいます。つまり糖尿病の原因になりやすい。ほぼ全てのスナック菓子やジュースに入っています。自宅で調理する時には、せめて甜菜糖やオリゴ糖、または良質なみりんに置き換えましょう。
 塩は塩化ナトリウム九十五%以上の塩はやめておきましょう。精製された塩はミネラルが極端に少ないので高血圧やアレルギーの元になります。少々値段は高くても塩にはこだわりましょう。血圧の正常化にも一役買ってくれます。一食毎のコストとしては安いものです。
次に油。加熱調理にはオリーブオイル、非加熱ならエゴマ油や亜麻仁油。これらは大丈夫ですが、他の油はできるだけ避けましょう。特にアトピー性皮膚炎を患っている方は注意が必要です。質の良い油だとしても、小さじ二分の一程度の少量から試してみることをお勧めします。
そして牛乳です。アレルギーや乳がん、骨粗鬆症の原因ではないかとも言われています。牛乳を飲むことができなかった世代よりも、牛乳を飲むようになった世代の方が弱くなっている事実。また日本人には牛乳の栄養素を活かす酵素を持つ人が少なく、毎日牛乳を飲んでも適応するのに四十年ほどかかると言います。それに、筋骨隆々の動物が成長した後に母乳や他の動物の乳を飲むことは決してありません。牛乳はお酒やタバコなどの嗜好品と同じです。つまり牛乳は飲まない方が良いものです。乳酸菌もカルシウムも他の食品で十分に補えるので心配は無用です。
 水道水について、せめて塩素だけは除去しましょう。
以上、まずは砂糖、塩、油、牛乳、水に注意して下さい。
ところで、味噌は七十度以上に温めないことも忘れずに。せっかくの酵素が損なわれてしまいますので。

休養の要点
 体の休め方、主に睡眠についてはある程度こだわった方が良いでしょう。ポイントは寝具、寝室の環境、睡眠を取る時間の三つです。
 一般的な日本人の姿勢に合う寝具は、畳の上に布団を一枚敷き、枕はアレルギーがなければそば殻枕、またはそれに似た感触のもので十分です。横向きに寝た際に頭が垂れ下がらず床と平行になるだけの高さがあれば、それ以上、枕にこだわる必要はありません。底冷えがきつければ、冬は断熱シートを布団か畳の下に一枚敷いておけばずいぶん快適になるものです。

★断熱はお好みで

★寝室の空気はもちろん大事ですが配電盤の上で寝るのも禁物です
(詳細は七十三ページ及び九十ページをご覧下さい)

 次に寝室の環境です。最も大切なのは空気の質です。寝る前に換気をしておきます。隙間風の入るような家屋ならば問題はありませんが、機密性の高い住居では寝ている間に少しずつ空気が汚れていきます。せめて寝る前には空気を入れ替えておきましょう。そして温度と湿度を調整します。目安として、湿度は四十五%から六十%の間、温度は十五℃から二十八℃の間です。
 寝室の照明は全て消し、家電の待機状態を示す小さなランプも消しましょう。外から光が差し込むようでしたら朝日を妨げない程度のカーテンで遮ります。目から光が入ると体が回復せず、かといって朝日を浴びなければ気持ち良く活動するためのホルモンが分泌されません。人工の光は遮る一方で朝日は取り入れられるように、紫外線をカットできる薄手のカーテンなどで調整しましょう。また、手間はかかりますが寝室の天井、壁、床も原色は避け、彩度の低い落ち着いた色合いにしておきましょう。
 寝室の環境を空気、照明、色まで調整したら、残りは音です。特定の周波数の音叉(アトピー性皮膚炎には六〇〇ヘルツ)を口の中で響かせるとある種のアレルギー症状が治まることがある一方で、有害な音もあります。例えば冷蔵庫の唸るような音は思っている以上に睡眠の質を落としてしまいます。基本的にはできるだけ静かな部屋で眠り耳も休めましょう。
 睡眠は夜十時から午前二時がコアタイムです。この時間帯は眠れずとも照明を落とし、布団に入り、目を閉じましょう。体を横たえているだけでも相当に回復するものです。前述の結合呼吸をすると眠りに入りやすくなります。どうしても眠れなければイメージトレーニングなどをして過ごしても良いでしょう。そして日中に眠くなったら眠気に逆らわず、一分でも三分でも目を閉じて休みましょう。
 休養の質が活動の質を左右します。休んだ分の遅れは翌日の仕事や、休養を経た後の活動で十分に取り返せます。休んだ方がメンタルも強くなります。色々と心配なこともあるかと思いますが、徹夜などはせず、気苦労は全て天に預けるつもりで心置きなく眠りましょう。きっと朝には、良い解決策が降ってきます。

元気でも転地療養を
 工業地帯や都市部に住んでいるのでしたら、週に一度は水や緑が豊富で、土がコンクリートに覆われていない標高の高い所に出かけることをお勧めします。二〇一一年の福島県での原発事故の後から、東北の子どもを招いて沖縄での転地療養が定期的に行われています。それと同じように、例え放射線下に住んでいる訳ではなくとも空気が汚れがちな地域に住んでいる人はそうする必要があります。
 後述する経皮毒などの問題もありますし、視覚的にとても心が安らぐためです。外から現状を見渡すことで今の生活への危機感も喚起されるため、いわゆる茹で蛙――手遅れになることの例え話――にならずに済みます。
 転地療養をすれば体調が良くなる、思わぬ発想が浮かぶ、問題解決の糸口が見付かるなど、日常もより良いものになっていくでしょう。大らか気持ちになれたり、難しい問題に立ち向かう勇気も湧いたりするはずです。

丈夫な体を作る方法のまとめ
 さて、丈夫な体を作る方法は意外にシンプルだと思われたのではないでしょうか。運動と食事と休養をバランス良く行うことです。テレビを消すなり呑み会を断るなりして時間を作ればできることばかりです。
 これは一つの逸話ですが、その昔、無敵の横綱と呼ばれた力士がいました。その力士にある記者が、なぜそれほど強いのにまだ稽古に励むのか、と問いました。力士は答えました。稽古をやめれば強さも止むからです、と。だから無敵の横綱はどれほど強くなっても稽古を怠ることはありませんでした。いつも稽古の始まる十五分前には稽古場に出ていたそうです。
健康についても同じことが言えます。体作りの努力をやめれば健康も止みます。そうかと言って強制的に始めても続くものではありません。「まあ、やってみるか」という緩い気持ちで何か一つを始めてみましょう。
 不思議なことに、体作りを生活の芯に据えると生活全般が向上します。健康を大切にするから夜更かしや食べ過ぎ、過度な残業を避けるようになり、朝すっきり目覚められるので時間に余裕ができます。
体を大事にした分だけ目つき、肌ツヤが良くなり、時間に余裕ができるので身嗜みも整えられるようになります。その結果自信を持てるようになり、たとえ仕事で行き詰まり、彼氏彼女に振られても、伴侶にそっぽ向かれても、自分という揺るがない拠り所ができるのでいずれは違う形で好転します。
 良いと知っていることと行うこと。その二つを一致させるために、まずは何か一つ踏み出してはいかがでしょうか。それは靴を揃える、ということからでも良いでしょう。よほど努力が続く人ではない限り、「仕方ない、健康のためだ」という諦めにも似た気持ちで始めるのも良いかと思います。

☆コラム 姿勢と大病の関係
 ある医師の話を又聞きしたのですが、頻繁に脚を組んでいると大腸がんになるリスクが高まるそうです。
 例えば右の脚を左脚に載せる癖があると、右の大腸辺りが縮こまり、硬くなり、血の巡りが悪くなる。その結果として便秘になるだけならまだしも、がんになる可能性がぐっと上がる、とのことでした。
 猫背や巻き肩であることにより循環器系が弱り不整脈が出やすくなったり、呼吸器系や消化器系が弱くなったりするのは当整体でも確認している事実です。また姿勢は痴呆にも関わっているようです。脳脊髄液など体液の流れも姿勢で変わってくるためでしょう。
 まさか姿勢一つで重病になったり寿命が変わったりするわけがない、というのが一般的な認識ですが、思いのほか大事なことです。ピシッとしていましょう。


体の内も外もきれいにする
掃除
 呼吸も運動も姿勢も大切ですし、食事に気を配ることも大切です。そういった体そのものを整える気遣いと行動は必要ですが、一方で体の外側も整える必要があります。つまり、掃除です。
 なぜ掃除が必要なのか。散らかった、カビが生えたような部屋と、清潔で整理された部屋。建材や換気、断熱、日当たり、騒音、立地などの条件が全く同じならばどちらの部屋で一日の疲れを癒したいでしょうか。よほど特殊な事情がない限りは後者の部屋でしょう。清潔で整理された部屋の方が身も心も休まるからです。
 回復力、自然治癒力を最大限に活かすため、部屋の掃除もこまめにしましょう。汚れが溜まってから掃除をしていては、汚れている部屋で過ごす時間が生まれるわけです。小まめに掃除をするならば、いつもきれいな状態の部屋で過ごせます。
 きれいな部屋で過ごすことが本当に体に良い影響を与えるのか、と思われるかも知れませんが、かのナイチンゲールも『看護覚え書』において以下のように記しています。
 『看護覚え書』の第一章は『換気と暖房』で『よい看護が行われているかどうかを判定するための基準として、第一にあげられること(中略)それは「患者が呼吸する空気を、患者の身体を冷やすことなく、屋外と同じ清潔さに保つこと」なのである。』とあります。人間の生命の源泉は新鮮な空気であり、それの確保が最も重要なことです。
 タバコや食物の臭い、台所、洗濯場、トイレなど排水口からの臭気。湿気の多い不潔な空気。胸部の疾患からもたらされる病原菌。その他、肺や皮膚から出る健康に有害な物質。
 これらは雑然とした部屋のあちこちにはびこり、少し換気をしたところで発生源を断たなければ根本的な解決にはなりません。前述した臭気や有害物質は人の生命力を著しく奪います。よって、根本的に部屋をきれいにする必要があるのです。
 具体的には、汚れた物、不要な物を捨てます。そして、本当に必要に迫られるまでは二度と同じ物を買いません。そうして、まずは不用品を捨てる作業を完了させます。次に残った物をあるべき所に収め、メンテナンスを怠らずに永く使うようにします。
 必要最小限の物があるだけの部屋ならば埃もたまりにくく、水回りの掃除もしやすいため、衛生を保ちやすいものです。すると、きれいな部屋、きれいな空気を保つことも容易になります。
 しかし、もう一度『看護覚え書』の言葉を借りるならば、屋外と同じようにきれいな空気と、快適な温度を両立する必要があります。ただ、現代においては外気並みに新鮮な空気と快適な温度の両立は比較的容易でしょう。空気清浄機やエアコン、自然素材の家も身近になっているためです。

三分の寒
ほんのわずかなウイルスさえも命取りになるような病状ならばまだしも、日常生活を送れる程度の体力があるならば「三分の寒」という言葉があるように、少しくらいの暑さ寒さに体をさらすのはかえって丈夫さの元になります。副腎が刺激されて炎症やストレスにも強くなるのです。

★三分の寒…?

 個人的な経験ですが私自身、数度の入院中に大部屋窓側のベッドをあてがわれた時は、同室の入院患者が寒がらない程度に換気を心がけていました。その時の私はナイチンゲールの言葉を知らず、本能的にそうしていたのですが、頻繁な換気の甲斐もあってか医師も驚くほど早く退院できました。また、同室の入院患者の顔色も、隣室の似たような症状で入院している患者に比べて幾分良かったように思えます。
 まずは、今この時点で不要な物を捨て、整頓し、掃除をしましょう。掃除道具は、はたき、ほうき、チリ取り、雑巾で十分です。ある程度は捨てることが完了しているならば、右回りで、上から下へ、の順番で部屋を三周もしたら十分に片付くでしょう。
 掃除を甘く見ない。これは鉄則です。
 ところで、これは体の内側の話ですが歯磨きも大事です。歯茎と歯の間をきれいにするのが基本。歯と歯茎は健康寿命を大きく左右しますので丁寧に磨くようにしましょう。

浄化について
 ここまで物質的な視点で話を進めてきました。ここからは怪しいと思われるかも知れませんが、少しだけ浄化というキーワードで話を進めようと思います。
 浄化という言葉に抵抗がある方は読み飛ばしても構いませんが、パワースポットや言霊、運勢と同じ類のものと思って息抜きに読んでみて下さい。古代インドの生命科学であるアーユルヴェーダに触れたことがある方は、火、水、土、風、空という五つの要素について耳にしたこともあるかと思いますが、ここではアーユルヴェーダとは関係なく、火、水、土、風の要素で心身を浄化する方法について紹介していきます。


まずは火による浄化について。
焚火や薪ストーブの前に座ると心が落ち着く、という体験をした方は大勢いらっしゃると思います。ファンヒーターやエアコンでも温まりますが、それとはまた違った感覚です。「火」には邪念や老廃物を浄化する力があるそうです。
浄化の力があるのならば積極的に取り入れたいところですが、日常的に焚火をするのは難しいでしょう。せめて電子レンジではなくガスの火で調理をし、夜の読書を電灯ではなくたまには蝋燭に置き換えてみると良いかと思います。テレビや電灯に比べるとよほど心身が落ち着くものです。ただ火事には気を付けて下さい。

★たまには蝋燭の読書灯

また、太陽の光を浴びるのも火の浄化の一つです。サーフィンなどはとても良いと思います。水土風の浄化については後述しますが、それら全ての浄化の要素をひと時に満たせるのですから。


 いつ頃から始まったのか、日本には禊という修養の方法があります。ものの本には、禊には厳格な作法があり、神に近付くための行為だと記されています。
もっと日常的な場面ではシャワーを浴び湯船に浸かることでほっと一息つけて、何やら体に溜まっていた悪いものが水やお湯に溶けていくような感覚を覚えたら、それが浄化の一つになるかと思います。ただ、水の質が悪いとかえって逆効果になるので必ず塩素は抜き、お湯は毎日入れ替えた方が良いでしょう。
 海水浴やサーフィン、川遊びも水による浄化として優れています。夏であれば雨に打たれてみるのも良いでしょう。ただ、水難事故や風邪には十分に気をつけて下さい。


 ここで言う風とは空気のことを指しています。呼吸による浄化と言い換えても差し支えないでしょう。
 人の体の中には内臓と内臓、骨と筋肉などの間に隙間があるのですが、その隙間にどのような役割があるのかはまだ分かっていません。胃腸といった消化器系、心臓や血管といった循環器系と並び、その隙間には治癒系が存在するのではないか、と言う研究者もいます。内臓と内臓が癒着することは大問題ですので、やはり隙間は大切なのでしょう。
これは憶測ですが、体内に適切な隙間があり、新鮮な空気で満たされていることで治癒力が高まるのではないかと思います。そのため、酸素の吸収量うんぬんの話ではなく皮膚呼吸は大切で、徒歩による移動、運搬などで体全体が閉じたり開いたりすることも大切だと推測しています。
 ところで合板やクロスに囲まれた部屋はうっすらとしたガス室のようになっており、外気の十倍も汚れているといいます。空気の汚れた部屋は一刻も早く立ち去りたくなり、森林浴などできれいな外気に包まれているとそこを去るのが惜しくなるのは、数値の結果を待つまでもなく新鮮な空気が治癒力を高める感覚的な証拠かと思います。どのような空気に身をさらすかにより心身の質が変わり、人生の質も変わってきます。
 また必要以上に空気を汚さない配慮も必要です。後の世代からきれいな空気を前借りせぬように、化石燃料の浪費や、原発が必要になるほどの電力消費を控えた生活を送りましょう。結果として経済成長は鈍り、GDPは減るかも知れません。ですが、それは失うことではなくかえって日常生活の充足につながることだと私は思います。
 ガソリンを大量に燃やし、何十万キロメートルと車で走ったり飛行機で飛んだりしたところで、お米の一粒さえ実ることはないのですから。

★こんなことにならないように


火水土風の順序が入れ替わりましたが、最後に土による浄化についてお話しします。土は食物を指し、広い意味での運動でもあります。つまり地場で採れる安全な作物を食べ(北極圏に行けば獣肉ですが)よく働く、ということです。
 ただ、ここで言う「働く」にはパソコンでの長時間にわたる事務作業や、高濃度の化学物質や高線量下での作業は含まれていません。また過労死するほどの重圧も含みません。あくまで人間的な働き方を意味しています。
 今でも山奥の農村に行くと、日の出から午前十字頃までは田畑の手入れをし、少し休憩を挟んでから他の仕事をするという生活リズムで暮らす兼業農家があります。いずれ都会でもそのような働き方をする人が増えていくでしょう。そのような暮らしを「半農半X」と名付けて推進する動きもあります。
 都会に行けば都会なりの、農村に行けば農村なりの働き方があり、住む場所の数だけそれぞれの当たり前があります。今いる場所で食と働き方を工夫して暮らすもよし、今、住んでいる場所が耐え難いものならば苦にならない程度の環境を求めて居を移し、根を張るのも良いかと思います。今は過疎の町や村も多く、移住のための補助も充実しており移住しやすくなっています。

浄化のまとめ
 火、水、土、風の要素を意識して取り入れることで浄化の効果は倍増します。偶然に起こったことや何となく試したことに再現性は乏しいのですが、意識してできるようになれば積極的に良いであろうことができるからです。
 今すぐできる小さなことが、いずれ大きな影響力を持つようになるかも知れません。これをバタフライ効果と言うそうです。きっと人生はそうして良くなっていくので、私としては諦めず、焦らずに追求していこうと思います。

☆コラム あやかる
 余談ですが、現実的な努力をした上での「あやかる」という行為は一部の方が拒絶するほどには悪くはないと思います。パワースポット、言霊、瞑想、運勢、気学などは、人が肉体だけの生き物ではないとしたら、魂の養生としてそれらを追求するのも良いと思います。
ただ、追求し過ぎることによる弊害もあります。ほどほどにしておきましょう。

★怖がるのもほどほどに


毒を避ける
ふだん、何気なく用いている日用品や食品、家や職場といった生活の場に、実は毒と言っても差し支えないようなものが数多くあります。たいていは石油由来の薬品や化学調味料、建材などですが、あまりに生活の場に浸透しているため今さら「毒ですよ」と言われてもピンと来ないかもしれません。ですが、毒は毒なので、今すぐやめられるものはやめたり捨てたり置き換えたりしましょう。中には長期にわたり計画的に進めなければ改善できないものもあるので、そうしたものについては根気よく機をうかがい、無理なく改められるよう資金を蓄えておくのが良いかと思います。
また、たとえ国が安全だと認めていてもアテにはなりません。アスベスト、原子力発電、非加熱製剤、子宮頸がんワクチンなど健康被害が出始めて数十年を経てから国が謝罪したり規制を始めたりする例はいくつもあります。利権が絡んでいるため、本当のことは隠蔽されがちなのです。
私たちは、ドイツやアメリカといった海外の事例も見渡して消費者としても生産者としても、もう少し賢くなる必要がありそうです。

気をつけるべき上位三つの毒
 まずは重要かつ今すぐにやめられるもの、上位三つを紹介します。
第一に、繰り返しになりますが白砂糖や人工甘味料、異性化糖です。
白砂糖やグラニュー糖は麻薬並みに依存性が高く、摂らないとイライラしたり不機嫌になったりするほどです。せめて甜菜糖、黒糖といったミネラル分が多く含まれている砂糖に置き換えましょう。三温糖の中には白砂糖に色が着いているだけの商品もありますので注意が必要です。
 人工甘味料は、炭酸飲料やジュースはもちろん、スポーツ飲料や経口保水液の中にも入っています。白砂糖についても同じことが言えますが、人工甘味料は免疫力を通常の半分以下にまで落とします。風邪をひいた時にスポーツ飲料で水分を補給するというのは風邪を長引かせる原因になりますので番茶に置き換えましょう。緑茶よりも経済的ですらあります。塩分はスポーツ飲料でなくても十分に補えます。
人口甘味料はアスパルテーム(商品名:パルスイート)、アセスルファムK、サッカリンナトリウム、スクラロース、アドバンテーム、果糖ぶどう糖液糖(異性化糖)という名前で表示されています。成分表示を確認してから購入して下さい。ステビアの安全性については賛否両論です。
 第二にトランス脂肪酸。具体的には多くのマーガリン、ファストフードの油、ショートニングやファットスプレッド(ケーキ、パン、お菓子の材料)に含まれています。トランス脂肪酸は心筋梗塞や狭心症、胎児の体重減少、流産死産のリスクを上げることが確認されています。ただし、バターは天然のトランス脂肪酸なので問題ありません。
第三に水道水の塩素。塩素は発がん性のあるトリハロメタンの元です。せめて塩素だけでも除去するよう、飲用水の蛇口やお風呂の水栓、シャワーヘッドにもフィルターを備え付けましょう。
 上位は以上の三つです。ここからは経口、経皮、経鼻に分けて羅列しようと思います。既に家の中にあるもの、買ってこようと思っていたもの、心当たりのあるもの。この際ですので一気に見直してしまいましょう。

★実は沢山あります

身近な経口毒
・ 食品用の着色料
・ 食品用の防腐剤
・ 化学調味料
・ 石油由来の香料
・ 食品の品質改良剤
・ コンソメ、粉状の出汁、食塩に含まれるグルタミン酸ナトリウム。脳に悪影響。原材料名には『調味料(アミノ酸等)』と記載されている。
・ 一〇〇%果汁ジュース―――果汁希釈時に添加した着色料や保存料を明記する必要がなく、そのため何が入っているか確認することが困難。
・ 白砂糖、グラニュー糖―――カルシウムを消耗、低血糖の引き金、免疫力を下げる。黒糖、キビ砂糖、甜菜糖に置き換えれば若干は改善される。
・ 旨味エキス―――製造過程で全く形がなくなるので原材料が新鮮だったか腐敗していたのかさえ分からない。腐敗していたとしても薬品と加工によりごまかされてしまう。
・ リン酸塩(PH調整剤)―――水煮食品や精製食品、カット野菜に含まれており、ミネラル分を体外へ排出してしまう。ミネラル不足になるため発達障害やアトピー性皮膚炎、冷え性、便秘、視力、低体温、うつ症状、不安感などに関連する。
・ トランス脂肪酸―――菓子パン、スナック菓子、マーガリンなど。植物油としてはオリーブオイル、エゴマ油などが推奨品。日本では規制が甘い。いずれは全面的に禁止されると思われる。
・ 牛乳―――乳牛に投与された成長ホルモンが人体に影響を与えることが問題。また、成長ホルモンが投与されていなかったとしても授乳期を過ぎたら不要なもの。人間以外の動物が、異なる種の動物の母乳を飲むことはあり得ない。牛乳は嗜好品と同じ。
・ 残留農薬―――輸入物の穀物や果実には農薬が大量にかかっている。特に日本向けは農薬の量が多い。
・ プラスチック皿やカップラーメンの容器から溶け出す成分。
・ ニッケル―――ステンレスの鍋から微量に溶け出す。皮膚疾患の元。
・ アルミニウムの鍋から溶け出す成分。
・ 亜硫酸塩―――酒類やドライフルーツの保存料。
・ 醸造アルコール
・ その他、食べ物の形をした石油製品。
・ 毒ではないが、人によってはコーヒーのクロロゲン酸や香辛料の刺激でかゆみなどが出ることもある。
・ あらゆる医薬品―――医薬品は急性期を乗り切るためにのみ使用した方が良い。

身近過ぎる経皮毒
 次は皮膚経由で取り込まれる経皮毒です。
・ 台所用洗剤、洗濯用合成洗剤、蛍光増白剤―――これらは石油由来の界面活性剤が入っている。石けん由来の洗剤は大丈夫。
・ 歯みがき剤―――歯みがき剤はいわば高濃度の合成洗剤。石けん歯磨きで代用する。
・ シャンプー、リンス、ボディソープ―――入浴中は皮膚のバリア機能が弱まるため、経皮吸収率が高い。出産時に妊婦さんの羊水や胎盤からシャンプーのような匂いがするというのは有名な話。子宮内膜症など婦人病の原因になると多くの学者が指摘している。
・ 入浴剤、化粧品、髪染め―――中には自然由来の製品もあるが、できるだけ使わないようにする。原料など吟味すること。人により猛烈なかゆみを催すこともある。
・ 生理用ナプキン、紙おむつ―――せめて週末だけでも布で代用する。体毛が密集している頭や脇、生殖器といった部位は経皮毒を吸収しやすくなっている。腕の内側を一とすると生殖器は四二倍、背中は十七倍、頭部は三.五倍も吸収してしまう。(出典『出口のない毒 経皮毒 美健ガイド社』より)吸収した経皮毒は女性ならば子宮、男性は精巣に溜まると言われている。対策はできるだけ用いないこと。布おむつ、布ナプキンで代用すること。
・ 電磁波など―――ホットカーペットはできるだけ使わない。スマートフォン、携帯電話を用いる時はイヤホンを用いる。あらゆる家電や電気コードからは一メートル以上、電子レンジ稼働時には三メートル以上離れる。自宅でのパソコンの使用は最低限に留める。IH調理器はガスコンロに戻した方が無難。高圧電線や携帯電話の基地局アンテナの近くには住まない。コンセントや配電盤からはできるだけ離れて生活する。試しに二週間ほど、寝る時だけでも配電盤のブレーカーを落としてみるのも良い。高速バスに乗る時はタイヤの傍は避け、通勤などで電車に乗る時はパンタグラフからできるだけ離れること。実はハイブリッドカーも電磁波という意味では良くはない。(※)
・ 静電気―――家電や電気配線に囲まれていると体が静電気を帯び、正常なホルモンの分泌が妨げられる。素足で土の上に五分から十分ほど立つなど、静電気を体外に逃がすための工夫が必要。

※  筆者が電磁波の強さを測定したところ、家庭用一〇〇ボルトのコンセント近接ではほぼ〇ミリガウス(以下、単位略)。電動歯ブラシは十前後。これは口腔内で使用するため注意が必要な値。四十アンペア契約の配電盤近接では五十から一〇〇。スマートフォン(KYOCERA KC-S301AE)やPHS(KYOCERA CRESTIA)では個体差があるが通話時で二五から一〇〇。待ち受け時でも二から五。携帯電話基地アンテナ直下から半径五メートルの距離を置いて常に二前後。五〇〇ワットの電子レンジ近接とIH調理器(Panasonic KZ-C33ST)近接では一〇〇以上。電車はパンタグラフ真下でも五メートル離れても値は変わらない。電車の床近接は所々五十を超える。
パンタグラフの真下やコンセントの実測値は低いが、それでも筆者の実感としては距離を置くと体が楽なのは気分の問題か、はたまた別の要因によるものなのかは現時点では不明。ただし、自然な状態で体に流れている電流は電車や家電に比べれば極めて微弱なものであり、実測値が低かったとしても無視するわけにはいかない。
WHOの見解によれば四ミリガウス以上を常時浴びることで小児白血病の発症率が四倍近くに跳ね上がる。スウェーデンの研究所では二ミリガウスを常時浴びることで約三倍という報告もある。乳幼児、妊婦はもちろん、全ての人が電磁波の発生源からはできるだけ離れる、イヤホンを使用するなどしてとにかく距離を置いた方が良い。(計測器機種名:TRI FIELD METER MODEL 100XE)

★疑わしきは避ける

呼吸で体に入る経鼻毒
最後に、呼吸で取り込まれる経鼻毒です。
・ 車やトラックの排気ガス―――窒素酸化物や重金属が含まれている。
・ 灯油による暖房―――地中に埋まっていた物、例えば石炭や原油を燃やすのは良いことではない。室内で車を走らせるようなもの。乾燥肌や皮膚疾患がある時にファンヒーターを使用するのは避けるべし。
・ 灯油―――大半の人には信じ難いものだが、揮発した灯油で肌が刺激されかゆみを催すほどに敏感な肌の持ち主もいる。
・ 副流煙(タバコの煙)―――特に乳幼児や妊婦さんは注意して避ける必要がある。
・ 芳香剤、消臭剤―――コーヒーの出涸らしやEM菌(有用微生物群の意。Effective- microorganismsの略。もっと簡単に言うと善玉菌の集まり)を希釈したスプレーで代用できる。
・ 室温で揮発する接着剤―――ホルムアルデヒド、トルエン、ベンゼン、キシレンなど。
・ 殺虫スプレーなど―――ホウ酸団子に置き換えるなどすれば無害。家蜘蛛はノミやダニを食べてくれる益虫なので共生するのが良い。
家に帰るとイライラしたりかゆみが増したり、元気がなくなってしまう、ということはありませんか。そのような家なら住み替えるかリフォームした方が良いかも知れません。最近は自宅にいながらシックハウスの検査も可能です。ただ、有害物質が不検出だったとしても自然素材を積極的に取り入れるべきです。

★シックハウス症候群

なぜなら有害物質が検出されなかったからと言って、コンクリートや鉄や石油からできた天井、壁、床に囲まれて暮らすことが心や体に良いわけがありません。それらは軽度のシックハウスと言えるでしょう。残酷な話ではありますがラットを異なる素材からできたケージの中で飼育したところ、鉄、コンクリート、木の順で短命だったという報告もあります。
合板やクロスに包まれた部屋ならばほんの数ミリでも良いので窓を開けて、眠る時も含めて常に換気するようにしましょう。密閉された部屋は薄いガス室のようなものです。室温を極端に下げない程度の隙間風が必要なのです。
これから家を建てるのであれば、合板やクロスでできた大きな家よりも、畳や無垢材の床、珪藻土や漆喰の壁、天然木の天井からできた小さな家にした方がその後の生活は確実に豊かになります。小さくても元気になる家にしましょう。
もしもの話、制限なく移住も可能であるならば、群馬県や長野県の一握りの町や村にはなりますが標高一〇〇〇メートル以上の地域に住むと良いでしょう。標高が一〇〇〇メートル上がる毎に寿命が数年伸びるという統計もあります。標高一〇〇〇メートルには及ばずとも、今より少し標高が高い所に居を移すことも、可能ならば選択肢に入れて下さい。
話を戻しますが、大手販売店で売っていたり法で規制されていなかったりしても、その商品や食品が安全であるとは限りません。成分表示を確認して、良く分からないもの(たいていは横文字)が記載されていれば疑ってかかるくらいでちょうど良いのです。便利だからと言って安全性を確かめないで使用していると、後々とんでもないことになりかねません。本当に気をつけて下さい。
ただし毒を完璧に避けているとかえって解毒力が弱まるとも言います。恐々としていても仕方ありません。配慮が及ばず体に毒が入ったとしても、「まぁ、これからは気を付けよう」と思うくらいで良いかと思います。

☆コラム あれもこれも自分でやらなきゃ病
 あれもこれも自分でしなければ、という思い込みは果てしなく遠くのゴールテープを目指すようなものです。いつまで経っても辿り着けはしません。挫折感と無力感が残ります。確実にできる一つのタスク、これができたら人も自分も良しとしましょう。

★締め切りも大事だけれど
 

めげない心を作る
社会との折り合いをつける
 軽度の地震、雷、月末の金欠といった一過性の分かりやすい脅威は対処の仕方がはっきりしています。隠れるなり逃げるなり、火を消すなりすれば良いからです。もちろん、どれも困難を伴うことがあり、また境遇によっては簡単に解決するとは思いません。
その一方で漠然とした不安というものも厄介で、簡単には拭い去ることができません。形が曖昧なだけに対処の仕方も目に見えないからです。
 職場なり家庭での人間関係に根ざす不安、社会情勢の変化による不安、自然環境の悪化に起因する不安。心身の健康上の不安。どれも自分一人で対処するには大き過ぎる問題です。このような問題に対しては自分自身を確立する、ということを優先すると良いかも知れません。
 見栄を張らず、小さく丁寧な衣食住を心がけて生活を営めば出費も少なくなります。その分、同じだけ稼いでいてもより多くの価値を受け取っていると感じられるようになります。自分で手入れするべき物は少なくなり、一つ一つの物や仕事を丁寧に扱えるようになるので、多少の問題や不具合は自分で解決できるようになります。自分の働きかけで物事が良くなっていく経験を積み重ねると、それが自信に繋がります。これを心理学の用語で「自己効力感」と呼ぶのだそうです。
 あまり経験したくはないかも知れませんが、一度は窮地を経験しておく、または書物や映画で追体験しておくのも良いでしょう。窮地をくぐり抜けた後には、空から爆弾が落ちてこない。ナイフで脅されることもない。起き上がれる、座れる、立てる、二本の脚で歩ける。自分で用を足せる。ゆっくり休める家があり、日用品をためらわずに買え、シャワーからお湯が出る。孤独を感じずに生活を送れる。多少の課題はありつつも日常がさらさらと流れていく。時折さわやかな風が吹き、春は沈丁花、秋は金木犀の香り。季節の移り変わり。車や満員電車に乗って急いでいると感じにくいものですが、そういった日常の場面が安らぎになるものです。
そして社会事情に精通し、堅実に仕事をして、何かあった時には何もしなくても良いように備えましょう。心の浮き沈みは定期的な収入や十分な貯金があると補いやすいものです。いざという時には自己啓発よりも貯金がものを言います。お金という後ろ盾があることは心にも体にも安定感を与えてくれます。

生活リズム
 心と生活リズムは密接に関係します。なぜかと言いますと、心の状態はホルモンの分泌にずいぶんと影響されるためです。そのため正常にホルモンが分泌されるような生活リズムを築くことが重要です。
 具体的には、夜十時から翌日の午前二時までの間は必ず睡眠に充てましょう。アトピー性皮膚炎、喘息などがあればさらに二時間から三時間早く寝ましょう。夜七時に寝るようにして喘息が治ったという例もあります。体に良い影響があるならば、心にも良い変化が現れるでしょう。
部屋の灯りを落とし、目から光が入らないようにすれば寝ている間にメラトニンという体を修復するホルモンが分泌されます。そして朝起きたら朝日を十分以上浴びます。するとセロトニンという気持ち良く活動するために必要なホルモンが分泌されます。日中はよく働き、また夜が来たら、再び灯りを消して寝ます。体を修復するメラトニンは、朝日を浴びることで分泌されるセロトニンを材料にして分泌され、日中に働き疲労した分を超えて体を丈夫にしてくれます。
 よって時間が来たら途中でも切り上げ、早く寝て早く起き、贅沢や安楽を慎みよく働くことを心がければ、体も頭も使った以上に回復します。能率も極めて良くなります。

★途中でも切り上げる勇気で「早寝早起き早上がり」

 お金や燃料は無機物ですが、人は有機体です。有機体には生命力があるので、限度はありますが使ったら使った分だけ強くなれます。例えば大きな怪我を負った人がリハビリを経て日常生活に復帰できるのは、リハビリという大きな負荷をかけるから回復するのです。日常生活は問題なく送れる人であっても、筋トレなり何かしらのトレーニングを積めば基礎体力やその分野の能力が向上します。それが「生命」というものです。疲れるからと言って日中に寝てばかりいては、夜の、より丈夫になれる機会を逃すことになるのです。当然ながら体が弱ればメンタルも弱くなります。
 一日一日の積み重ねが一年、十年、三十年と重なることで大きな差を生むでしょう。

不安への一手
 人によってはさまざまな場面で不安になることがあるかも知れません。ただ、不安を抱えて恐々としていては健康まで失いかねません。くよくよしていると免疫力は五割も下がると言います。まずは不安を抱えがちな心を解くために考え方だけでも対策した方が良いでしょう。
不安の内容は、仕事や対人関係で言えば、明日の商談はうまくいくだろうか、実力を発揮できるだろうか、うまく思いを伝えられるだろうか、といったことでしょうか。
孫子の記した兵法には、
『彼を知り己を知れば百戦あやうからず』
とあります。己の力量を知り彼の求めるものを知り十分な準備をした上で、
「まぁ、やってみるか」
という気分で取り組むようにすると、いくらか楽になるものです。
 不安の九割はただの考え過ぎだと言います。
先の例で言うと、商談の相手が敵か味方かと言えば少なくとも敵ではありません。同じ時代を生きる同士です。もし商談がまとまらなかったとしても己の提供できるものの形と、彼の求めるものの形が一致しなかっただけのことです。「形が合わなかったのだな」と思い、彼と我の労をねぎらい、先のことを考えて良い関係を築いていくことに力を注げば良いのではないかと思います。
これは体の症状についてもある程度は同じことが言えるでしょう。治癒するまでに多大な労力がかかる上に残された時間はあとわずかという病状もあり簡単なことではありませんが「合うもの」が見付かるまで諦めないことです。治癒率は、楽観すれば三割増し、悲観すれば三割減となります。楽観と悲観の間には二倍近くの差が生まれることになります。
 とは言え、なかなか楽観するのは難しいかも知れません。そのような時は強引に気分を上げようとはせずに、治癒に成功した人の手記を読んだり静かな所でひとり目を閉じたりして、喜ぶ自分や家族を想像する。絵にしてみる。書いて言葉にしてみる。心を解くために嫌なことをどうして嫌だと思ったのか考えたり話し合ったりしてみる。色々な方法がありますが、そうして言葉やイメージの上で緩やかなプラスを積み重ねてみると良いでしょう。
 また信じ難いかも知れませんが、配電盤のブレーカーを落として眠るのも不安への対策の一つです。七十五ページでも触れましたが、WHOの見解では四ミリガウス以下では具体的な危険性は示されていません。しかし、危険性が示されていないとしても無害であるとは言い切れません。スウェーデンの研究所では二ミリガウス以上で電磁波がない状態に比べると小児白血病の発症率が三倍近くになるという報告があります。
二ミリガウスというのは省電力ノートパソコンのキーボードあたりから出ている電磁波と同程度の値です。しかし、それを常時浴びることでストレスを緩和するホルモンの分泌が妨げられる可能性は十分に考えられます。むしろ、家電や屋内の電気配線が発する電磁波が心に作用しないと決定付ける方が不自然かも知れません。

★知らないうちに囲まれています

心の問題を心のみで解決しようとせずに、広く情報を集めて色々な角度からの解決策を試すのも良いかと思います。

心の三点セット
 心の持ち方には三つのコツがあります。
 心を集める―――過去や未来、近くや遠く、あの人この人に心の一部が散らかることで不安は生まれます。人の意識が及ぶのは一呼吸の間、かつ手足を伸ばして届く範囲のみです。散らかりがちな心を今ここに集めておきましょう。

★心を集める

 主語を置き換える―――自分という主語をいったん脇に置き、代わりに他者や物、仕事を主語に置いてみます。例えば「〇〇さんが」「この原稿が」「時間が」「体力が」といった具合です。ですが、決定を下す時には自分という主語も交えます。自分も他者も社会も潤う三方良しの考え方です。
 多様性を受け入れる―――下らないと思えることも有益だと思っていることも受け入れてみます。自然界の法則には多様性というものがあります。多様性を受け入れる寛容の精神なくして個々も存在し得ません。
 心を集める、主語を置き換える、多様性を受け入れる。この三つを時折意識することで不安も薄まり、少しずつ生きることが楽になるでしょう。心因を全く伴わない症状は何一つないと言います。生きるのが楽になるにつれ、体も良くなっていく可能性は十分にあります。

☆コラム 余暇の過ごし方
 特にするべきことがない日に一人で「ぼへー」としていても良いとは思います。ただし、スマホやパソコン、テレビゲームの類、インターネット、テレビで時間を潰してしまうのはやめた方が良いでしょう。一説には痴呆症のような脳波になるそうです。
 読書や映画鑑賞、運動、田畑の手入れ。味噌や梅干しの仕込み。ドライフルーツや乾燥野菜など保存食作り。衣食住のメンテナンス。ちょっとした旅行。これら能動的な過ごし方が良いのではないかと私は考えています。


健康情報や整体屋との付き合い方
分かりやすい健康法
 人の脳は不思議なもので、最後まで考え抜くこともあれば、途中で思考を放棄することもあります。そのためか、傷の治癒という大切な作業すら忘れることがあると言います。あまりに傷の治りが遅い時には、パチパチと瞬きしながら患部を見ると脳が治療の必要を思い出すそうです。
 話を元に戻すと、権威のある医師や研究者が、全国的な新聞や雑誌、書籍などで「この病気がこのサプリで治った」とか「この方法で良くなった」と発表するとそれに群がる人が一定数あり、その多くは失敗します。
例えば、ある糖尿病患者がスイカを食べると良いと知り、スイカを食べ過ぎてかえって悪化した。背中を反らすと腰痛が治ると聞いて毎日背中を反らしていたら余計にひどくなった、といったことです。極端な健康法に走ったことが原因で危篤状態に陥ったという例もあります。
 ここで私が言いたいことは、考えることを放棄しない、分かりやすい健康法を盲信しない、ということです。特定の運動や体操、薬、さまざまな商品、施術。それらを提供する側は商品を売らんがため、困っている人の心に響くように売り文句、つまりキャッチコピーをとても研究しています。コピーライティングの教科書も山と出版され、コピーライターという職業も成立するほどです。
もちろん、優れた商品を優れたキャッチコピーで販売している場合も沢山あります。ただ、どれほど良い商品でも、本当に自分の目的に合致したものであるかどうかは別の話です。計画的に、記録をつけながら効能を試す。そしてどれだけ試し、どうなったら試用を中止するのか、ということまで決めてから取りかかるのが良いと思います。計画は行動の前に立てるものですから。
生活や体を守るために、人は生産者でありながら賢い消費者にもならなければなりません。具体的には治療の方法を幅広く見て確かめることが大切です。また、理屈はいつも実際の後追いです。理屈としてきれいにまとまっていることと治ることは必ずしも一致しないと知っておいた方が良いでしょう。
 少し話は逸れますが、大好きなことをすれば成功する、といった口当たりの良い人生の成功法則も鵜呑みにしない方が良いと私は思います。好きなことはいずれ興味がなくなったり嫌いになったりしがちです。一方で、例えば人と接することを苦手としている人が接客業に就いたところで、成功するはずもありません。苦にならない仕事で堅実に専門性を磨き、価値を高めるという方向の努力を続けることが最善の策だと私は考えています。

四つの見方
 健康を保つためには、体のことをよく知っておく必要があります。分かりやすくするために人の体を単純に表現すると「丈夫な膜の中に、体液がたっぷり入っていて、そこに筋肉や骨、脳、神経、内臓が浮かんでいる」となります。
 要素は四つ。膜、体液、筋骨、その他の臓器などです。


★体液に浮いている
 一つ目の「膜」は皮膚であり、かつ筋膜です。あまり注目されないのですが、筋膜はとても重要です。人は筋膜を抜きにして一歩たりとも歩けません。体を支えているのは骨ですが、その骨を重力のある環境の下で人の形となるように下支えしているのは筋膜です。
 この筋膜というものは、じんわりと長い時間をかけて加えられる力には柔軟に適応します。つまり、悪い姿勢で過ごせば悪い姿勢に、良い姿勢で過ごせば良い姿勢に馴染むので、姿勢がよければ筋膜も整うのです。筋膜が整えば骨もあるべき所に収まり骨格が整います。
 すると筋肉や脳、神経、内臓も収まるべき所に収まります。こうして人体を構成する全ての要素が適切な位置に収まることで、全身の各所に適切な隙間ができます。その上で姿勢良く歩けば、血液やリンパ液、脳脊髄液といった体液の流れが良くなり、皮膚もまた丈夫になります。よって姿勢を正し、よく歩くことはとても大切なことなのです。
 ところで筋膜の最大の成分はコラーゲンです。そしてゼラチンの成分の九割以上はコラーゲンです。コラーゲンが経口で吸収されるプロセスは全く分かっていませんが、例えば膝や肩が痛むという場合には、ゼラチン一日五グラムを豆乳に溶かしたり、お米三合から四合に混ぜたりして摂ると良いでしょう。二重盲検による良好な実験結果は既に出ています。
 二つ目の「体液」は何でも溶け込んでしまう液体です。そのため、極端なことを言えば麻薬の成分すら体の隅々まで行き渡ります。つまり、吸っている空気や、皮膚や食物を介して入る物の影響を避けられないのです。だからこそ体にとって毒となるものは経口、経皮、経鼻を問わず積極的に避けるべきなのです。空気の良い居住地や通勤ルートを選びましょう。
 三つ目の「筋骨」はよく歩き、食べ、休養をとることによって丈夫になります。日常の機会を捉えて一日一万歩を目標に歩きましょう。繰り返しになりますが時間と距離にすると、約二時間、八キロメートルほどになります。皮膚も丈夫になっていきます。
 四つ目の「臓器」の調子は、膜、体液、筋骨の状態に著しく左右されます。姿勢が良ければ内臓も圧迫されず、体液がきれいで滞りなく流れていれば必要なものが必要な場所に届けられ、各臓器も本来の役割を果たせます。
 冒頭で「体のことをよく知っておく必要があります」と書きましたが、よく知っておく、というのは何をしたら良くて何をしたら良くないのかを知り、そのまま行動に移すということです。昔の人はこれを知行合一と言いました。
 まずは姿勢から見直しましょう。重複しますが、O脚を整え、膝を伸ばして立ち、お腹をへこませ背筋を伸ばし、巻いている肩を開く。そしてよく歩く。地味ですが、確実に昨日よりも良い体を作っていくことができます。

体への触れ方
 体にはそっと触れることが大切です。指先のような点ではなく掌や指腹などの面で触れ、皮膚や筋膜を傷つけないことです。
 そもそもグイグイと押すようになった契機は百年以上前の指圧ブームで、ボキボキと鳴るほどに体を捻るようになったのはカイロプラクティックの輸入以来です。どちらも万病に効きそうでありながら、実際には肩こり腰痛といった症状さえも解決するには至っていません。
 その原因は、カイロプラクティックは骨格を整えることに重きを置き、指圧は筋や経絡を刺激しているのですが、どちらも持続的な圧ではなく瞬間的な圧であることにあります。
 骨格を整えるには筋肉を揉んだり骨を動かしたりするよりも、全身を下支えしている筋膜を整える必要があります。骨も筋肉も可動域が広いため、特定の箇所を緩めたところで骨格は整いません。人が人の形を保つために存在している筋膜、この筋膜全体を視野に入れた調整が不可欠です。
施術で調整するのは整体師の仕事です。良い状態を保つのは施術を受ける側の責任です。勢いに任せた乱暴な施術を行い、整った状態を保つ方法を一つも教えないような整体ならば良い結果が伴うはずもないので、通うほどの価値はないでしょう。
 さて、筋膜を整える(緩める)には掌や指腹などの面で一分から二分に及び、歪んでいる部分にそっと触れ続けることが必要です。数分待つと、じんわりと温まり、緩み、楽になる感覚を得られます。このじんわりと緩み、楽になるという刺激こそが本当に必要なのです。筋膜が適正に緩むことで骨格も筋肉も正常な位置に収まり、初めて十分に機能するのですから。
 筋膜は頭のてっぺんから爪先まで全てを包む全身タイツのようなもの。部分だけを緩めても効果は薄いのですが、まずは手当て療法と思って、患部をじんわりと温めるように、そっと掌などの面で触れるようにしましょう。

☆コラム 情報の精選
 情報は、ある程度までは知るほどに効果を増します。しかし、新しく知ったことが増えた割には変化が思わしくない、という状態がいずれやって来ます。その時は、精選の段階に入ったと思い、情報を整理しましょう。
 一時の流行りや臨時の情報を捨てていくと、不易の知識や知恵だけが残るようになります。生き残った知識や知恵はそれ自体が力になります。
 書籍や映像の中で本当に大事な情報はほんの一握り、数字にすれば一割以下です。あまりに書籍などが増えたならば、役に立った本の中から重要な言葉を転記し、引用元も記録して転売するなりして処分しましょう。すると部屋の中もすっきりしますし、後で引用元が分からずに困ることもなくなります。


三、三つの宿題
仕事と健康と経済
世渡り上手に
 健康を維持するにあたり、避けては通れないのが仕事と家計のお話です。ある程度の蓄えがなければ、お金の問題が立ち塞がり、仕事の仕方や職業を選ぶこと、治療方法を選ぶこと、主義主張を通すことにも必要以上の困難を伴います。
世渡り上手、と言うとずるいことをして生きているようなイメージがあるかも知れませんが、健康を維持するには処世術を学ぶことが必須です。「楽をして儲けてはいけない」とか、「労働を伴わぬ収入を得るとはけしからん」と言う人もいますが、私としては日銭を追うよりも高い専門性を身に着け、単価の高い仕事で収入を得ることは肯定されるべきだと思います。
処世の基本はお金です。ここを無視しては通れません。お金を稼ぐには仕事を作ることです。苦にならぬ仕事であれば努力次第で上達し、いずれは生涯の楽しみになり、余計なストレスも減るのでお金も貯まりやすくなるでしょう。その一方で、できるだけお金を使わずに、でも楽しく生きていくにはどうすれば良いだろうか、と自分に問いかけると家計もうまく回るものです。

仕事を作る、収入を得る
 少額で良いので、何かを売ってみると良いと思います。家に眠っている本、家族からはガラクタと思われているアンティーク、その昔に身につけた何かしらの能力。自分で描いてみた絵や、執筆した本。
売る物によっては条例を確認する必要はありますが、お金を稼ぐために売り方のセミナーに参加する必要はありません。まずは誠実な態度で売ってみましょう。誠実さと併せて、何でもお金に換えて行けるだけの強かさがあれば、さらに良いと思います。
あくまで価格を決めるのは売り手であるあなたですが、一方でその商品にいかほどの価値を見出すかはお客さんによって異なります。少なくとも、自分で自分の商品に価値がないと決め付けることは控えましょう。どうしても売ることに抵抗がある場合は少額、短時間でも構わないのでパートに出るなどして収入を得るようにします。
自分で仕事を作り継続することは手間がかかりますが、少しずつ仕事を育てていきましょう。そして定期的な収入の四分の一から二分の一は蓄えておくようにします。臨時の収入は全て貯金します。ゆくゆくは収入を始めとした様々な面において、育ててきた仕事に自分が助けられるようになります。

★収入の四分の一から二分の一は天引き貯金

気分転換
 気分転換と言うと、本職とは全く関連のないレジャーを思い浮かべがちですが、本職の助けになることや、自身の能力を活用できることを選ぶのが良いかと思います。
体を作る、教養を深める、旅行をして見聞を広める、いつもの事務所ではなく場所を変えて仕事をする。今まで縁のなかった人と新しい仕事を始める。いずれにせよ、能動的な行動が良い気分転換になるでしょう。
ただ、本当に疲れていたら映画を観に行ったり、居心地のよいカフェに長居したりというのも良いかと思います。苦にならない過ごし方をするようにして下さい。

仕事を辞めたい
健康上の理由などで仕事を辞めたい時もあるかも知れません。そのような時は細々と、違う業種であっても働くようにした方が良いと思います。完全に働くことを止めてしまうと、再開するにはさらに大きな労力を必要とするからです。

目標達成は減算方式で
 仕事はやり始めると無限大にあります。それは自営、家事、農作業、会社勤めを問わず同じかと思います。あれもやってこれも片付けて、と加算方式で考えると果てがありません。いつか真っ白に燃え尽きます。
 そのため、私としては減算方式をお勧めします。具体的な例を示すと、今年は延べ千人を目標に施術をしよう、と決めたならば、施術する度に一人、二人、三人と数えるのではなく、九百九十九人、九百九十八人、九百九十七人とカウントダウンしていくのです。
 結局のところ、売上や数字を無視して仕事はできません。カウントダウンでもアップでも構いませんが、両方を試して気分の上がる方式で数字を把握していきましょう。

三大欲求
節度をもって
 食欲、性欲、睡眠欲は生きる意欲になる一方で、度が過ぎると体を壊します。つまり節度が重要です。
 節度の目安ですが、食については腹八分目です。ただし二十代前半までは満腹も良いでしょう。三十代で腹八分目。それ以降は歳を経る毎に少しずつ減らしていきます。
 睡眠は夜十時から午前二時をコアタイムとして一日六時間以上。生活リズムの項でも書きましたが、アレルギー症状などがあり体を治そうと思ったら子どもは夜の七時には寝ましょう。大人も早ければ早いほど良いです。
性交は年代にもよりますが週に一回から二回ほど。ところで男性は性交で「放出」するので体が回復するまでに数日がかかります。そこで、性交からの体力回復を施す方法として汗をかくことが有効だと知っておくと良いでしょう。自慰なり性交なりで体力を消耗した後に運動や入浴で汗をかくことで、負の作用があるホルモンを体外に排出することができるからです。ただ、『養生訓』の著者である貝原益軒も言うように『接して漏らさず』に交わることができれば廃用による前立腺の病気も予防できます。また男女ともに若々しくいられるでしょう。『漏らさず』のポイントは呼吸ですが、まずは厚手の男性用避妊具を着用して刺激の強さを抑えた状態から試してみるのも良いかと思います。そして、毎回ではなく二回、三回の性交につき一回出すならば性交の満足度はより増すでしょう。
 大きく話は飛びますが、科学技術は平和利用してこそ人の生活を向上するものです。科学技術を戦争で利用することはただの破壊でしかありません。三大欲求も平和を目的として活用するからこそ楽しめると思います。
しかしながら、世界平和などはとても手に負える代物ではありません。我々の手に負えるのは、家庭の平和、具体的にはおいしい食卓、程良い距離の夫婦関係や親子のつながり、仕事の活力となる睡眠です。この辺りを目的にして三代欲求を満たしてみてはいかがでしょうか。

世界三大言い訳
お金がない、時間がない、自信がない
 せっかく本書を読んでいただいても「お金がない、時間がない、自信がない」と言っていると体も現状のままです。誰が言い始めたのか、これを世界三大言い訳と呼びます。
現状維持すら楽ではないかも知れませんが、言い訳しているだけでは始まりません。お金がないなら手間をかける、自信がないならばできる範囲で始める、時間がないなら余計な予定を捨てる。または一つの動作で多くの効能を得られるようにするなど工夫をしましょう。

★何か乗せるとしたら何を乗せたいですか

実際のところは、本当にお金、時間、自信がないのではなく、そこまでする必要性がない。または何らかの理由でそれをしたくない。一言で言うならばメンドクサイ、という場合が多いようです。「今あるお金、時間、自信で何ができるか」と問うと良い発想が浮かんでくるものです。

☆コラム 家庭平和の裏付け
軍歌の一つに『討匪行』という歌があります。リズムこそ勇ましいものですが歌詞は『どこまで続くぬかるみぞ。三日二夜を食もなく』というもので明らかに生死の境をさまよう極限状態です。果ての見えぬ行軍の中で兵士が望んだものは何か。勝利より、勲章より、祖国で家族と平和に暮らすことではなかったのでしょうか。
かのマザー・テレサも、「世界平和にために何かできることはありませんか」という問いに対して、ただ「家に帰って家族を大切にして下さい」と言ったそうです。

★平和な家庭


四、実践のために
暮らしを再構築
習慣化
 本書を読みながら赤線を引いた事項はいくつありましたか。一つでもあれば毎日の暮らしに取り入れてみましょう。
実践のためには習慣に落とし込むことが大切です。今までの習慣の間に新しい習慣を挟むか、今までの習慣を捨て、新しい習慣を取り入れるかのどちらかです。それ以外の方法を、私は思いつきません。
まずは姿勢を正すなどの基本を習慣にしましょう。禅問答のようですが、いずれ意識せずとも意識できるようになります。

ふと浮かんだ考えをメモして寝かす
 本書を読んでもこれと言った新しい発見がないようであれば、一旦本書を閉じて、読んだことすら忘れて下さい。いずれ、ふとした瞬間にアイデアが湧いてきます。そのアイデアは浮かんだと思ったらすぐにまた沈んでいきます。そのイメージなり言葉をメモ帳(一次メモ)に記し、数日から一週間ほど寝かしてからメモを見返して下さい。
数日で色褪せるアイデアならばそれだけのものだったということです。良いアイデアならば色褪せずに生き残ります。輝きを失わないアイデアであれば他のメモ帳(二次メモ)に転記するなどして、また寝かせます。

★アイデアはメモして寝かす

そして一ヶ月ほど寝かしてもまだ色褪せていなければ、また他のメモ帳(三次メモ)に転記して実行します。そのアイデアは二度の転記という手間を経ているので、あなたの暮らしの中に取り入れるだけの価値があるということです。
 『千里の道も一歩から』
『百里を行く者は九十里をもって半ばとす』
と言います。価値あるアイデアであれば一歩踏み出し、続けてみて下さい。ただし、実践してみて合わない、または明らかな異常が現れるようでしたら無理に続けず中断しましょう。

引き算から
整体を卒業できる程度の健康を作るには、良くないことを引き、良いであろうことを控えめに足すという作業を繰り返します。まずは良くないことを全て書き出し、生活から差し引いていきましょう。差し引く方がより負担が少ないのは確かなことです。
例えば夜更かししない、ジャンクフードをやめる、小食にするといったことから始めるのも良いかと思います。

☆コラム アファメーションについて
 アファメーション(宣言)というものは一般に思われているよりも実効があります。両手を合わせて右手の中指だけに「伸びろ、伸びろ」と何度も命令すると一時的にでも伸びるものですし、「全てはうまくいっている」と無理にでも口にし続けた結果、本当にうまくいってしまう人もいます。これを利用しない手はありません。
毎日三十回ほど繰り返し口にして物事が好転すれば儲けものです。何回数えたか分からなくなる時もあるので、三十個の玉からできた数珠を一つ一つ手繰り寄せるのも良いと思います。

★肯定的な言葉を選びましょう


五、後書き
例外は存在するけれど
 健康とは何だろうか、と考えると、実にとりとめのないものだと私は感じます。ヘビースモーカーが紀寿(百歳)を迎えたり不摂生の限りを尽くした人が大往生したりします。その一方で、細心の注意を払っていた人が早世したり、認知症予防に良いであろうことを可能な限りしていた人が認知症を患ったりと、因果関係をうまく説明できない事例が多々あります。
 人の食や環境への適応力には幅があり、同じことをしていても結果は一人一人で異なります。同じ食物を口にして、同じ家に住んでいても全く同じ健康度合いになることはありません。それでも、例えばジャンクフードばかり食べていれば、いつかは誰もが体を壊します。そういった意味で体の性質はいくらか似通っているものです。
 本書は、
・ 適応できる幅を広げる
・ 適応が困難なことを避ける
そうして誰もがより良い暮らしを送ることを目的としています。
 より良い暮らしとは、調和の取れた暮らしです。
 暮らしには健康、経済、家庭、仕事、地域など色々な要素がありますが、どれ一つ欠けても健全な社会生活を送るのは難しくなります。特に健康を損なえばあらゆる面で暮らしが困難になります。
 そこで本書では体の健康に注目し、生活を見直すことで健康を増進する方法をまとめました。
 本文中でも触れたように、健康は単独の要素で成り立つものではありません。運動、食事、睡眠、心などの要素がパズルのようにピタリと当てはまった時、驚くほど心地よい朝を迎えることができます。森を見て、木を見て、また森を見て、一つ一つの要素が他の要素の助けになるよう、相乗効果を期待できる暮らしを誰もが自然に送れるようになれたらと思います。

★調和を究極までシンプルに表した図


六、付録
重病にかかった時の対処法
もし重い病気にかかったら
 重い病気にかかった時の対処法です。ここではアンドルー・ワイルの七大戦略を引用します。アンドルー・ワイルは医師でありながら治癒の技法を求めて未開拓地まで旅をした人物。一九四二年生まれ。
・ 一生治りません、といった否定的な見解を認めない。
・ 公営、民間、医学の東西を問わず広く助けを求める。偏狭な考えや狭い視野で情報を選択することは危険かつ致命的。
・ インターネットや紹介で治った人を探し出す。★(★印は重要事項)
・ 医師には検査やアドバイスを依頼するなど医師との建設的な関係を築く。ただし治療方針を決めるのは自分。
・ 転居や転職、離婚。価値観の転換など人生の大転換を恐れない。★
・ 病やケガを貴重な贈り物とみなし、成長や反省、和解のきっかけにする。★
・ 病や自分の繊細で弱い部分を受け入れる。

食事におけるセルフケア八つ
・ 五分から七分搗きのお米、野菜を摂る。精製塩を減らす。
・ 「ま、ご、わ、や、さ、し、い」食品とサプリメントからミネラルを摂る。内訳は、豆、ゴマ、わかめ(海藻)、野菜、魚、しいたけ(きのこ類)、芋類。
ミネラル分の不足は深刻だが、小魚を煎り、海塩を煎り細かく擦り潰し、黒ゴマを煎り軽く擦り潰したものを混ぜたふりかけを常用することでも補える。これは『魔法のふりかけ』とも呼ばれている。子どもの食も進む。
・ 摺り下ろした生野菜、納豆や味噌などの発酵食品から酵素を摂る。
・ 分解過程で活性酸素が発生するので加工食品や添加物入りの食品を避ける。
・ オメガ六系(リノール酸)の油を避ける。加熱調理用にオリーブオイル(オメガ三系)、サラダドレッシングなど非加熱用にエゴマ油や亜麻仁油(オメガ九系)はOK。ただしオリーブオイル風味の混合油が市販されているので成分表示を確認すること。どうしてもオメガ六系を用いる場合はオメガ三系油小さじ一に対し、オメガ六系小さじ三以下に留める。
・ 腸内環境を整える。詳細は後述。
・ 温活。こちらも詳細は後述。
・ 海藻フコダインにはがん細胞を自滅させる効果があるので海藻を食べる。

日常生活について
・ 副交換神経が優位になる生活習慣を取り入れる。手始めにテレビやスマホ、パソコンの電源を切る。
・ リズムの良い散歩、朝日を浴びること、スキンシップなどで自律神経を調整する。(セロトニンが分泌され自律神経が整う)
・ 呼吸を常に意識して、呼吸を整える。
・ ヨガ、気功、森林浴、海水浴、呼吸法などで気の流れを整える。
・ 問題を解決する。助けを求める。気晴らしに出かける。考え方や感じ方を改める。リラクゼーションを受けるなどしてストレスを減らす。
・ 楽しいことを考える。楽しいことをする。例えば旅に出たいのなら旅の荷作りだけでもしてみる。
・ 治った人の集まりに出たり、治った人に会いに行ったりする。★
・ 心理療法、パックマンが病気をパクパク食べているイメージをしてみる。(何が決定的に合うのかは分からないので色々と試してみるのが良い。)
・ 生まれながらの本当の気質を知る。本来は繊細な人が大胆に振る舞い無理を重ねている場合もある。
・ やるだけやったら開き直る。
・ 生きるとは、死ぬとはどういうことか。健全な死生観を持つ。
・ 良い習慣は、一日を物語のように時系列で編んでおくと身に付きやすい。

前向き思考について思うこと
病気になった時の対策は数多くありますが、国内外の書籍十冊ほど(ただし原文ではなく日本語訳されている本)の共通点をまとめると前項『もし重い病気にかかったら』『食事におけるセルフケア八つ』『日常生活について』のようになります。
中にはメンタルの面で前向き思考を強く勧める書籍もありますが、
・ 前向き思考、ポジティブシンキング
・ ひたすら「ありがとう」を唱える感謝行
・ 貢献による幸福感を追求する心理学
・ 怒りを行動のエネルギー源にする
などは無理をすると急激なダイエットのようにリバウンド(反動)が起こるため、納得できるだけのことを調べた後には無心で行うことがお勧めです。

無心になるためのコツは呼吸に意識を向けることです。呼吸に意識を向け、本文二十六ページ以降にて詳述の、片鼻呼吸、結合呼吸、丹田呼吸を行います。呼吸法は単独でも、連続してでも構いません。無心がどのようなものなのかは『弓と禅』(オイゼン・ヘリゲル著)に詳しいです。

東洋と西洋の医学について
 大雑把に分けると東洋医学は治癒を目的としており慢性病に、西洋医学は治療であり急性の症状に有効です。また心因を伴わない病やケガはないので、適切な心の働きや暗示を含めた心理療法が治癒をもたらすことはよくあります。
東西の医療の取り入れ方、心と体のバランスの取り方、予定の入れ方。暇過ぎても忙し過ぎても、刺激が少な過ぎても多過ぎても思わしくない結果となります。体と心の繊細さ、または丈夫さに見合った中庸の生き方を、病気になる前から予防的に築いていくことこそ必要です。中庸の生き方は人それぞれですが、多くの人にとっては今よりも丁寧でゆったりした生き方になるはずです。ちょうど良い暮らし、中庸の生き方を探すことが先決かと思います。
 具体的には仕事内容、一日の時間の使い方、住居、所有物などを深く見直すことです。行き過ぎた所有は黙っていてもエネルギーを消費する待機電力のようなものです。人は無意識であっても所有していることを気にかけているため、知らず知らずのうちにエネルギーを消費しています。
 誰しも余分な家電やクルマの維持費を払うために生きているわけではないと思います。移動手段などの選択肢が増えるのは便利なことですが、それらの維持にお金や時間、手間、資源が余計にかかっては本末転倒です。
真にこういう暮らしがしたい、という軸があり、それに見合う仕事や家、車やオートバイや自転車という移動手段、家電、体、家庭、交流、家具、様々な技術、知識、知恵などを揃えていくのが本来の姿です。始めに物ありきではなく、暮らしという軸ありきの生活を送るのが良いかと思います。

治癒力の本当の価値「体の設計にミスはない」
 治癒力は病気を治すからすごいのではありません。毎日を問題なく過ごせるよう、人知れず常に体を修復し続けているからこそ価値があるのです。治癒力の邪魔をするような働き方、生き方、食べ方を改めましょう。
体の設計にミスはない、と言い切った医師がいます。(橋本敬三、一八九七―一九九三。医師、軍医、操体法の提唱者)本当にミスがないのかどうか実際のところは分かりません。ですが、薬の副作用でのたうち回るほど西洋医学に頼るよりも、治癒力を信じて体に任せることがおそらく最善の策でしょう。病気そのものではなく、薬の副作用により亡くなるということも現実にあるためです。

免疫力を上げる
腸を整えて病気予防
もし病気になったら、と考えるより病気にならないように腸を整えましょう。人も含めて動物はもともと腸が主体という説もあります。余談ですが大和言葉の「わたし」は漢字で表すと「輪立水」となるそうです。「輪立水」は「輪が立つ水の胃」でありこれは腸を指します。円筒のイメージです。つまり腸は私でもあります。
腸が整うと良いことが三つあります。
・ ホルモンバランスが整う
・ 自律神経バランスが整う
・ 免疫バランスが整う
では、ホルモン、自律神経、免疫バランスが乱れるとどうなるのでしょうか。ホルモンバランスが乱れていると男女特有の病気のリスクが高まります。
・ 女性の症状 更年期障害、骨粗鬆症、子宮筋腫、乳がん、肌の不調、産後太り、不妊
・ 男性の症状 前立腺肥大など
といったリスクがあります。
自律神経バランスとは交感神経、副交感神経のバランスで、つまるところ弛緩と緊張のバランスです。自律神経バランスが乱れていると様々な症状が出てきます。
・ 自律神経失調症 イライラ、不眠、寝つきが悪い
・ その他、認知症、うつ、ストレスに弱い
といった症状です。
免疫バランスの乱れ方は二つあります。免疫力が強すぎることで免疫力が関節に向くとリウマチ、腎臓に向くとネフローゼ症候群、甲状腺に向くとバセドー病、筋肉に向くと筋ジストロフィーなどを引き起こします。逆に免疫力が弱すぎるとウイルスに負けます。ちょうど良い状態は、白血球一に対しウイルス十四をパクパクと食べる状態だと言います。

ホルモン・自律神経・免疫のバランスを整える方法
ホルモンバランスを整えるには、生野菜をよく食べ食物繊維と酵素を取り入れます。すると消化吸収が良くなり腸もきれいになります。そして味噌などの発酵食品で善玉菌を増やします。善玉菌は腸の働きをよくしてくれます。ただし酵素の生きている食品を選ぶことが必要です。
酵素が生きているかどうかの検証は、大さじ二杯程度の片栗粉を同量の水で溶かし、熱湯を半カップほど注ぎます。こうして食事直後の胃の中を再現できます。この時点でクズ状になるので、そこに味噌や納豆を投入します。一分ほど混ぜてさらさらになれば酵素が生きている証拠です。さらさらになるということは、消化がうまくいくので吸収も良くなります。逆に、さらさらにならないということは大腸に残りカスが溜まるのでポリープや重病の原因になります。きれいな腸を保つように努めましょう。
そして精白されていないビタミンB群が豊富な穀類(お米なら五分搗きから七分搗きの間で家族の理解を得られるもの)を食べます。きれいで働きの良い腸に必要な材料が揃うことでホルモンバランスが良くなります。
自律神経のバランスを整えるには、朝日を浴びて散歩します。夜の十時から午前二時の間は暗くして眠ります。寝つきが悪くても部屋を暗くして布団に入るだけで効果はあります。そして朝日を浴びるとセロトニンが分泌され、また夜十時から午前二時まで暗くして眠るとセロトニンを元にしてメラトニンが分泌されます。ちなみに寝不足で肌が荒れるのはメラトニンの分泌不足によるものです。
セロトニンの材料は、
・ トリプトファン
・ ビタミンB6
・ マグネシウム
です。トリプトファンは大豆から、ビタミンB6とマグネシウムは精白されていない穀類から摂れます。そうしてセロトニンの九十%以上は腸で作られます。セロトニンは自律神経を整えてくれます。
免疫バランスを整えるには、免疫力を極端に弱くするものを避ける必要があります。具体的には白砂糖、グラニュー糖、人工甘味料といった調味料、または抗生物質などの医薬品です。ある実験結果ではドーナツを食べると免疫力は半分になり白血球一に対してウイルス七。ケーキを食べると免疫力は十四分の一になり白血球一に対してウイルス一。人工甘味料を食べるとほぼなくなります。つまり白血球一に対してウイルス○。抗生物質を服用したり点滴したりすると腸内環境がさらに悪くなりますので、ウイルスが減る一方で免疫力も壊滅的な打撃を受けます。
免疫力の回復には二十四時間から四十八時間を要します。その間は無防備になるわけです。よって風邪をひいた時にスポーツ飲料を飲むのは論外であることが分かります。番茶などで代用しましょう。
白砂糖や人工甘味料を、甜菜糖や黒糖といったミネラル分を含む砂糖に置き換えれば免疫力の回復は早まりますが、それでも免疫力が一時的に落ちるのは人工甘味料などと同様です。
ホルモン、自律神経、免疫のバランスが整うと体の回復力も高まり、結果として全身が整います。情緒も安定しますし、もちろん骨や筋肉も丈夫になります。

整腸の手順
まず二種の食物繊維で掃除をします。一種目は水溶性で果物、野菜、海藻類。二種目は不溶性で穀類、大豆、ナッツ。バランス良く摂りましょう。
次に善玉菌を投入します。善玉菌は納豆や味噌といった発酵食品から摂れます。もちろん生きた酵素を含む発酵食品を選びます。ヨーグルトも良いのですが、日本人の腸はビフィズス菌にとって居心地が良くないため定着しません。
そしてオリゴ糖で善玉菌を育成します。バナナ、大豆、ごぼう、玉ねぎなどからオリゴ糖は摂れます。そして朝日を浴び、夜十時から午前二時は暗くして眠るという生活リズムを作ります。睡眠中に目から光が入ってくると前述のメラトニンは作られません。
常に添加物、白砂糖、人工甘味料を減らしつつ、酵素は保護します。酵素は添加物、白砂糖、人工甘味料に弱いのです。酵素があると胃の内容物がさらさらになるので、酵素を保護して栄養を吸収しやすくすることは腸を守ることにもなります。ちなみに酵素は七十度以上で死にます。生野菜を良く噛んで食べたり、火を止めてから味噌を入れたりするのは香りが良いということもありますし、酵素を生きたまま摂るためでもあります。

腸を整える方法のまとめ
食については、
・ ご飯、味噌汁、納豆、野菜といった伝統的な日本食をよく噛んで食べる。
・ 早寝早起き早上がり(残業しない)を習慣づける。
・ 注意点―――白砂糖や人工甘味料、食品添加物、保存料を避ける。ただし豆腐のにがりなど古来より用いられている添加物は大丈夫。
 食事内容が良いのか、それとも改善が必要なのかは概ね大便の色や形で分かります。健康的な大便は茶色いバナナのような形。野菜や水分不足で便秘の時はコロコロ。食べ過ぎや体調不良で下痢の時はドロドロかシャビシャビ。病気が疑われる時は白色、赤色、黒色などとなります。うんちの色や形を見ること、匂いを確認することも習慣にしましょう。
これからも我々を取り巻く環境は厳しくなっていくかも知れません。空気中の重金属や食品中の添加物などが体に入り込んでくるのを完全に避けるのは困難です。体内に入り込んだ有害物質を無害化したり排出したりするのも腸の役割です。ぜひ整腸も習慣の一つに取り入れてください。できるだけ誰もが手に入れられるもので健康を取り戻していきましょう。

温活や暖房の注意点
体温が上がると免疫力も上がりますが、ホットカーペットやこたつで長時間温まるのは良くありません。
体を温めると副交感神経が優位になりリラックスします。一方で冷ますと交感神経が優位になり緊張状態になります。リラックスと緊張のバランスが大事なので、温め続けてリラックスし過ぎると体がだるくなります。こたつやホットカーペットで朝まで寝てしまうと気だるくなるのはリラックスのし過ぎによるものです。おそらく電磁波の影響もあるでしょう。
そのため、湯たんぽのように使用時は電気を必要とせず、一時間から数時間で緩やかに冷めていくものを用いるのが本来の適切な温め方です。
ただしヒートショックを避けるため部屋全体を温める必要があるならば、ガスを使いましょう。ガスの方が灯油よりも空気の汚れが控えめであるためです。灯油ストーブをガスストーブに変えてからアトピー性皮膚炎が完治したという例もあります。ガスは温まるのが早いという利点もあります。

セルフ整体の方法
誰もが左重心
 ここでは人の体について機能的な話をします。とは言いましても、骨や筋肉の名前は出てきません。
 唐突ですが質問です。自転車の右か左、あなたはどちらから乗り降りしますか。また、自転車のサイドスタンドは右と左のどちらに付いていますか。どちらの問いについても多くの場合は左側かと思います。なぜ左側になっているのか。これには理由があります。



 ★やっぱり左側

理由を先に言ってしまうと、人は老若男女や人種を問わず左脚で体を支え、右脚や両手で素早い、または細かい作業をするようにできているのです。そのため左脚を軸にしてスタンドを上げやすいようスタンドは左側にあり、左脚を軸にして右脚を上げるので乗り降りするのも自転車の左側なのです。厳密に言うとわずか数パーセントの差ではあるのですが常に右脚よりも左脚の方に大きな負荷がかかり、左脚が軸となり体を支えているのです。これは利き手や利き足の左右を問いません。そのため全体に左半身の方が凝りやすくなっています。
また、解剖学的な見方をすれば血管の走行位置の都合により、左脚は血流が滞りやすくもなっています。血流が滞りやすいことと左重心であることが、左半身に不調が起きやすい原因の一つなのです。

体を緩ませる二つの触れ方
 体を緩ませる方法には大きく分けて二つあります。
 一つはゆっくり揉み解すこと。もう一つは瞬間的に適度な力でパンッと叩くことです。例えるなら神社で丁寧に柏手を打つような叩き方です。

セルフ整体① 全身を緩める
 左重心であること、叩くと緩むこと。この二つの知識を組み合わせると二つの技術ができあがります。
 一つ目の技術は、左脚が身体運動の中心となっているため左の太腿の前面、真ん中よりもやや頭の方を掌で叩くと全身が緩み、骨格が整い、血行が良くなるきっかけが生まれます。これはあおむけで行います。一回目は左右対称に股を二十度ほど開いて叩き、同様に二回目は約四十度、三回目は六十度ほどです。全て膝を伸ばしたまま行い、叩いた後は三呼吸ほど待ちます。

★左太腿の叩く位置

セルフ整体② 体の捻じれを取る
 左脚は体を支える側であるため右脚に比べると詰まり気味であり、反対に右脚は自由にあちこちに動くため伸び気味になっています。二つ目の技術はこの不均衡を改めるセルフケアです。その方法は、あおむけになって左脚は正中線に沿ってまっすぐに伸ばし、右脚は正中線を基準に二十度ほど開き(右脚の)膝を伸ばしたまま少し持ち上げ、足首を甲屈した後に爪先を少し内に回します。息を吐き切った時にストンと踵から落とします。三回から五回行います。そして三呼吸ほど待ちます。

★右足首は①曲げて②内回し

次いで右脚は正中線に沿ってまっすぐに伸ばし、左脚は正中線から二十度ほど開き、膝を伸ばしたまま少し持ち上げ、足首を伸ばし、息を吐き切った瞬間に踵からストンと落とします。こちらも右脚と同様に三回から五回行います。同様に三呼吸ほど待ちます。


★左は①伸ばす

 以上、二つの技術で大まかな体の捻じれは調整できます。

セルフ整体③ 腰を整える
体の捻じれを取った後は、腰の調子を整えます。あおむけで膝を立てて左右に倒し、膝が楽に倒れる方へとさらに膝を押し込むと腰が整います。不思議に思われるかも知れませんが、楽な方へ押し込むと整うのです。

★腰のセルフ整体(図は左倒し)

セルフ整体④ 内臓を調整する
 あおむけで右太腿の外側前面を万遍なく手刀でトントントンと数分間叩きます。内臓全体の機能が上がります。膝を伸ばしたまま右脚を少し上げるために、右の踵を枕などに載せて行います。

★セルフ内臓調整で叩く位置

セルフ整体⑤ 心臓の調子を整える
 内臓まで整えたならば今度は、心臓の調子を良くします。胸椎三番、五番が前に出ていると心臓の調子が悪くなり血液の循環が悪くなります。具体的には不整脈や狭心症といった症状が出やすくなります。
心臓の調子を良くするには、あおむけになり頭の後ろで手を組んで、息を吸いながら少し首と上半身を丸めて持ち上げ、息を吐きながら胸椎三番と五番あたりが床に触れるようにして優しくストン、ストンと落とします。それぞれの椎骨が元の場所に収まり、胸や呼吸が楽になります。
参考までに、胸椎三番は肩甲骨の一番盛り上がっている部分(肩甲棘)を結んだ線の真ん中。胸椎五番は三番の指幅四本分ほど下です。

★心臓調整は胸椎三番、五番を優しく落とす

セルフ整体⑥ 首と頭を自分で整える
 首を整えるには盆の窪に薬指を添えて、頭を整えるには側頭部に人差し指、中指、薬指を添えて数秒待ちます。力は全くかけません。毛根が少し撓る(しなる)程度で十分です。

★盆の窪はそっと触れるだけ

★側頭部は耳の上、数センチ

セルフ整体⑦ 姿勢を整える
 最後に姿勢を整えます。姿勢が悪ければ悪いなりに、良いならば良い形に筋膜が適応することは本文二十一ページ以降にて説明しました。姿勢を正すには筋膜を正せば良いわけです。方法はO脚ならば脚を整え、背筋を伸ばしたまま腹を凹ませ、巻き肩(たいていは右肩の方がより巻いている)を開き、その姿勢を一分から二分にわたり保つことです。疲れたら休み、気が付くたびに行います。

セルフ整体⑧ 赤ちゃんや幼児の整体
 脇腹を数秒間くすぐるのみで十分です。くすぐったさで体を勝手にじたばたさせているうちに、自然と整います。くすぐった後はお腹を時計回りにゆっくりと撫でて温め、安心させてあげて下さい。

★脇腹をくすぐる

☆コラム たまには家具の配置を変える
 体の癖は日常生活の動線や動作に合わせて身に着くものです。蛇口を緩める方向は変えられませんが、寝室を夏と冬で異なる部屋にしてみたり、箪笥など家具の配置を変えたりすることはできます。実際に配置を変えてみると、とても動きにくいもの。それだけ体に癖が着いてしまっていたということです。

アトピー性皮膚炎の対策
アトピー性皮膚炎の仕組み
 予めお断りしておくと、以下に記すアトピー性皮膚炎が発症する仕組みは公的に実証されている訳ではありません。ただ私自身の三十年近いアトピー性皮膚炎における経験と、当整体や他の手技療法、代替医療などでの臨床例を総合するに、このプロセスでほぼ間違いないと思われます。それではアトピー性皮膚炎の起こる仕組みを簡単に説明します。

① 家電や電気配線から発生する電磁波により脳や脊髄、皮膚に静電気が溜まる。
② 抗炎症作用や抗ストレス作用のある副腎皮質ホルモンの正常な分泌が妨げられる。皮膚には浮遊している埃や化学物質が付着する。
③ 肝臓、腎臓、腸で解毒できなかった経皮、経鼻、経口毒、摂り過ぎた脂質などが皮膚から排出され皮膚が炎症を起こす。
④ 副腎皮質ホルモンが正常に分泌されていないため炎症が止まらず、かゆみが増す。
⑤ 痒くて引っ掻くため皮膚のバリア機能が壊れ、皮脂も正常には分泌されなくなるため乾燥し、常在菌が減る。
⑥ 免疫抑制剤であるストロイドを塗るため免疫力が落ちる。細菌に弱くなりさらに炎症がひどくなる。
⑦ さらにかゆみが増し、掻き倒すため肌が弱り、乾燥も酷くなり、常在菌が減る。一層強いステロイドを使う。
⑧ いずれステロイドも効かなくなる。
⑨ 眠れないため心も刺々しくなってしまう。
⑩ ストレスにも弱くなる。

 以上が、アトピー性皮膚炎を発症するとどんどん悪化してしまう仕組みです。ただ、必ずしも①から順に始まる訳ではありません。人によってはストレスから発症する場合もあります。そのため、体の内側と外側、生活リズムなど多岐にわたりバランス良く生活を見直すことが必要です。具体手的には本文中の記述が全て適用できます。

皮膚の緑化
 アトピー性皮膚炎の肌は砂漠のようなものです。そのため健康な肌であれば自然に存在する常在菌すら生息しにくい状況になっています。
石油由来のボディーシャンプーを用いたり、石鹼を泡立てずに使用したりしていると、皮脂や常在菌はすっかり流され肌の砂漠化が進みます。また、保湿も何もしないスキンケアが良いとする説もありますが、これもアトピー性皮膚炎を患っていると現実的にはとても辛いものです。
入浴ではまず、かゆみの原因となる黄色ブドウ球菌を流すため塩素を除去したぬるま湯で体を洗います。タオルで擦らずともぬるま湯で流せば十分に汚れは落ちます。石鹸を使うなら良く泡立てて下さい。次に常在菌と皮脂を補うのですが、その方法は一六六ページのコラムにて後述します。

住環境の緑化
 合成洗剤や消毒液で過剰な除菌をした部屋では、砂漠に住んでいるようなもので身も心も落ち着きません。肌を整えるには有益な常在菌が住めるような部屋にしておく必要があります。具体的には、観葉植物を置く。掃除はほうき、チリ取り、雑巾で行う、といったことです。もちろん掃除機を使っても良いのですが、小まめにフィルターを掃除しましょう。コツは、部屋全体を必要以上に清潔にしないことです。
工業地帯や都市部に住んでいた患者さんが山奥での転地療養により症状が良くなることがあるのですが、これは転地することで物理的にも心の面でも良い影響があるためです。転地先の何が良かったのかを考え、自宅を転地先の環境に近付ける工夫をしましょう。
例えば観葉植物を置いて屋内を緑化する。心が落ち着く写真を飾る。快適な温度を保ちつつ換気をする。繰り返しになりますが部屋を過剰に除菌せず常在菌と共生する。転地療養先と同じようにすっきり片付いた部屋にする。無垢材の床や壁にする。庭の土に裸足で触れ、体に溜まった静電気を流す、などの方法が挙げられます。
また目には見えないのですが、電磁波の影響を断つのも有力な手段です。具体的には配電盤のブレーカーを落として眠るといったことです。二階建ての家屋ならば電気配線は一階と二階の間に集中しています。配電盤が寝室の真下に設置されていることもあるので、二階のみならず一階のブレーカーも落とすのが理想です。真夏でもない限りは一晩であれば冷蔵庫の食品が極端に傷むこともないでしょう。
ただ、電磁波をいたずらに恐れることなく計測することも大切です。次ページにあるような測定器(機種名:TRI FIELD METER MODEL 100XE)を用いて正確に把握することも必要かと思います。

★電磁波測定器

静電気対策
 脳や脊髄、皮膚に静電気を溜めないために以下のような対策があります。
・ パソコンやスマホなどの使用を極力避ける。使用せざるを得ない場合には、アースを設置したりイヤホンを用いたりする。
・ 電子レンジ、冷蔵庫、テレビ、洗濯機、電気配線、配電盤、コンセントからはできるだけ距離を置くこと。目安として全ての家電からは一メートル以上、電子レンジは三メートル以上離れる。IH調理器は使用時に離れることができないので、そもそも使わない。可能な範囲で使用しない時はオフにする。いっそブレーカーを落としても良い。電子レンジ、冷蔵庫、洗濯機についても確実にアースを設置する。
・ 歯の治療で金属を口腔内に入れているのであれば樹脂に置き換える。
・ 肌の静電気除去グッズ(筆者は掌に炭コイル貼付)を常に身に着ける。
・ ワイヤー付きのブラジャーをワイヤー不使用の物に置き換える。
・ 金属のアクセサリーを極力身に着けない。静電気が頭に溜まるためフレームがプラスチックでできた眼鏡をかけない。
・ 下着や衣類のタグをことごとく外す。パンティーストッキングや化学繊維の服を避け、綿一〇〇%で通気性の良い下着に置き換える。
・ スプリングマットやスプリングベッドを使用しない。
・ 静電気を中和するミネラル分が不足する恐れがあるので、玄米は避けて五分から七分搗き米に置き換える。
・ 髪の毛の先端が肌を刺さぬように短くする。陰部にかゆみがある場合には陰毛の先が皮膚を刺激しないよう抜くなどする。

心の緑化
 肌のかゆみは交感神経の昂りに歯止めが効かない時にも起こります。副交感神経に対して交感神経が優位である時、心は緊張しています。過剰に緊張している心は排他的、不寛容、多様性を認められないなど、いわば砂漠のような心理状態にあります。
交感神経が過剰に優位となっている神経を鎮めるために必要なものは、心安らぐ環境です。子どもにとっては母親(父親)の愛であり、大人にとっては激務から離れることや、心地よい空間で過ごす時間、はたまた森林浴かも知れません。
言いたいことは人や場を選んで口にして、怒りは洗い流し、欲求も伝えます。自然が台風や雷雨の日を用意しているように、人もそうであって良いと思います。あるアトピー性皮膚炎の治療で有名な病院には『言いたいことを言えるようになろう』と大書されているそうです。
色々な方法で心を緑化しましょう。それらは安心感に繋がり、免疫力や自立神経の正常化に向けて有効に働きます。転地療養の良い所は、環境や皮膚、心の緑化、静電気対策を一気に行えることです。そのため、繰り返しになりますが週に一回でも転地して療養することをお勧めします。

アトピー性皮膚炎のセルフ整体
 前述したセルフ整体の中でも特に③④(一四九、一五〇ページ)で腰と内臓を整えて「セルフ炎症止め」も行います。腰を整え内臓の調子を上げることで内臓による解毒作用を高めましょう。
セルフ炎症止めは、手の親指の付け根から爪先の方へ向けて親指の内と外を挟むようにして表皮が赤みを帯びるまで二十回から三十回ほど擦ります。次ページの図を参考にして下さい。
憶測ではありますが、副腎の働きを高める作用があるのかと思います。ただし一日に左右の親指を擦ると効果が相殺されますので一日に片方だけ行うようにして下さい。

★セルフ炎症止めのイラスト

減ステロイド
 アトピー性皮膚炎の要因は食事、対人関係、経皮毒、静電気、石油ストーブや車の排気ガスなど複数の要素が絡み合っているため発見が難しいものです。それでも有力な原因を見つけ、取り除かなければ良くなりません。本文の、特に経皮、経口、経鼻毒の項を見返していただき計画的に暮らしを見直して下さい。
 アレルギーテストで陰性だった食物も含め、問題ないと思っていること、良かれと思ってしていること、前述の電磁波のように全く注意を払っていなかったことなどを二週間ほど除去して様子を見てみると良いでしょう。
 また、負の要素を除去するだけでなく積極的に運動して汗を流すということも進めましょう。減ステロイドを図る時はミネラル分をナッツや小魚から多く摂る、爪を短く切り揃えるといった基本的なことも忘れずに。手入れのコツは、小まめに少しずつ行うことです。
 ステロイドの量を減らすことは自前の副腎皮質ホルモンと脂と生活習慣で治すことです。少し間違えれば後戻りしそうな、薄氷の上を歩くような緊張と不安があり、一時的には体力もかなり消耗します。家族の理解を得られない場合は、それが一番の障壁になるかも知れません。
 少し話は逸れますが、副腎皮質ホルモンがアトピー性皮膚炎の治療に重要な役割を果たしていることを突き止めたのは、西洋医学の大きな功績です。ステロイドは本格的にかゆくなる直前に塗ると効き始めるまでに時間がかかり、発作的に掻いてしまうこともあります。ですが、就寝の数時間前に入浴などで肌をきれいにした後に薄く塗れば、とても気持ち良く眠ることができます。ただし、厚く塗り過ぎると肌がかぶれたり、肌が汚れている状態で塗ると免疫力が落ちて炎症が酷くなったりし兼ねません。ステロイドは塗るタイミングや量にも気を付けて下さい。一時的な薬の利用で肌が回復するならばいたずらに副作用を恐れずに、皮膚科に相談したり薬を用いたりして一旦肌を回復させ、それから根治を目指すと良いでしょう。
 減ステロイドを図り、それに成功した後には嘘のようにぐっすりと眠れ、ステロイドで何とか保っていたぎこちない皮膚ではなく、正真正銘の「自分の肌」が少しずつ戻ってくる足音に感動すら覚えるものです。
ステロイドの使用期間によって減ステロイド、または脱ステロイドの難易度はまちまちですが薬はステロイドだけではありません。プロトピックや単軟膏という薬もあります。副作用の弱い薬の力も借りながら、良い生活習慣を一つずつ身に着けていきましょう。

☆コラム 私の常在菌と皮脂を補う方法
 別に聞きたくないわ、という方もいらっしゃるかも知れませんが、私の常在菌と皮脂を補う肌ケア方法をご紹介します。
まずはお湯で髪の汚れや埃を洗い流した後に、髪の脂(頭皮かも知れません)を掌に付け全身に薄く移します。そして、これがポイントなのですが常在菌は肌の丈夫な人から菌を少しずつ分けてもらうつもりで握手をしたりスキンシップを図ったりします。実際にこれで菌が移っているかどうかは分かりませんが、常在菌は人に会うならば旅先で調達できますし、髪の脂は放っておいても出てきますので出張も問題なくこなせるようになりました。ステロイドはお守り代わりに持って行きます。
ところで私は乾燥肌なので雨の日はとても過ごしやすく感じます。その理由は空気がしっとりするのと、目に見えないPM2.5などの浮遊物質が洗い流されるためでしょう。マイナスイオンによるリラックス効果もあるかと思います。常々、標高五〇〇メートル以上の水辺に住みたいと思うのは、きれいな空気と水を求めてのことなのでしょう。あとは家族の協力を得られるようにすること、それに移住先での仕事をどうするか、です。
ただ、家族の都合もあるのでそれは無理かも知れません。いっそ目当ての駅(三岐鉄道の終点、西藤原駅)の近くに小さな土地をこそっと購入して三坪ほどの小屋でも建てようと思っています。

★移住先のイメージ

☆追記 医は医なきを期す
 『医は医なきを期す』と言いますが、その割には開業医も病気も増えているのが実情です。何かが根本的に間違っているのでしょう。
 特別な師に就いても人に頼り切っても健康にはなれません。人生の基盤とも言えるそれは、依存せず、自分で勝ち取りましょう。私自身もその途上です。

七、参考資料
文献
・ 筋膜療法 たにぐち書房 吉田紀夫
・ 呼吸入門 角川文庫 齋藤孝
・ 不死の探求 ナチュラルスピリット レナード・オァー
・ 筋トレが最高のソリューションである U-can Testosterone
・ 食品の裏側 東洋経済新聞社 安部司
・ カラダの技の活かし方 山と渓谷社 甲野善紀・甲野陽紀
・ 十三歳からの家事の基本 海竜社 アントラム栢木利美
・ アーシング ヒカルランド クリントン・オーバー
・ 内部被曝 扶桑社新書 肥田舜太郎
・ +(プラス)五百円で自然素材の家が建つ エル書房 後藤坂
・ 半農半Xという生き方【決定版】 ちくま文庫 塩見直紀
・ 成功と継続 社長の仕事 かんき出版 浜口隆則
・ 嫌われる勇気 ダイヤモンド社 岸見一郎、古河史健
・ 世界最強の商人 オグ・マンディーノ 山川紘矢・山川亜希子=訳
・ ナショナルジオグラフィック日本語版 二〇一七年九月号
・ 三色ボールペン情報活用術 角川oneテーマ21齋藤孝
・ 手を添えるだけで、骨のゆがみがなおる! PHP研究所 吉田邦夫
・ イカの哲学  集英社新書 中沢新一・波多野一郎
・ シックハウスがわかる 学芸出版社 大阪府建築士会など
・ 料理に生かす身近な薬草百科 三興出版 畠山陽一
・ 自然治癒力 サプライズBOOK 帯津良一
・ 究極の筋力トレーニング 羊泉社 鷲見顕斉郎
・ アンチエイジングトレーニング 文芸社 梅村健治
・ 子どものアトピー性皮膚炎 朝日出版社 赤沢晃
・ 油を断てばアトピーはここまで治る 三笠書房 永田良隆
・ DAYS JAPAN 二〇一五年八月号 デイズジャパン
・ 自然流育児のすすめ 地湧社 真弓定夫
・ 養生訓・和俗童子訓 岩波文庫 貝原益軒
・ 原初生命体としての人間 岩波書店 野口三千三
・ からだの設計にミスはない 柏樹社 橋本敬三
・ 身体運動の基礎 学芸出版社 高木公三郎
・ コラーゲンの秘密に迫る 裳華房 藤本大三郎
・ 足の裏は語る 筑摩書房 平澤彌一郎
・ 少林寺拳法教範 金剛禅総本山少林寺 宗道臣
・ 神伝禊法 デザインエッグ 水波一郎
・ 思考の整理学 ちくま文庫 外山滋比古
・ 癒す心、治る力 角川ソフィア アンドルー・ワイル
・ 「筋肉」よりも「骨」を使え ディスカバー携書 甲野善紀
・ エンパシー ヴォイス出版 ローズトゥリー
・ 敏感すぎて困っている自分の対処法 きこ書房 苑田順子
・ 図解臨床家のための連動操体法 エンタプライズ 根本良一
・ 風邪の効用 ちくま文庫 野口晴哉
・ ピンピンコロリの法則 ワニブックス 星旦二
・ 元気で長生きな人に共通する生活習慣二十九 ワニブックス 星旦二
・ 愛に生きる 講談社現代新書 鈴木鎮一
・ 死ぬときに後悔すること二十五 新潮文庫 大津秀一
・ 禁煙セラピー KKロングセラーズ アレン・カー
・ エンプティチェアテクニック入門 川島書店 百武正嗣
・ 自己暗示 法政大学出版局 エミール・クーエ
・ 住まいからはじめる健康生活 創樹社 ハウジング・トリビューン編集部
・ アトピーのルーツを断つ ほのか社 丸山修寛
・ 健康自立力 メタモル出版 田中佳
・ 武術空手の極意・型 どう出版 宇城憲治
・ 池上彰のお金の学校 朝日新書 池上彰
・ 整膚入門 中部経済新聞社 除堅
・ タッチforヘルス健康法 市民出版社 John F.Thie
・ 自作の小屋で暮らそう Bライフの楽しみ ちくま文庫 高村友也
・ 一分間の強健法 壮神社 肥田春充 肥田通夫

映像
・ 天空の城ラピュタ スタジオジブリ
・ 日本人は何を目指してきたのか 知の巨人たち 第六回 石牟礼道子
・ カイロドクター山根の治療効果倍増バイブル五 からだ総研 山根悟

セミナー
・ 連動操体法 講師 療動研究所 根本良一
・ 真体療法 講師 真体療術学院 野村忠司
・ BRM療法 new basic 講師 ひまわり健整院 吉田邦夫
・ NSTアトピーパーフェクトセミナー
・ 坂井屋商店主催 食育セミナー 講師 (株)玄米酵素名古屋営業所所長 畠中雅規
・ 山本操法伝承協会講習会 講師 谷山診整院 谷山政昭

まんが、絵本
・ 空腹健康法
・ コンビニ弁当
・ 奇跡の食育
・ 三十七℃のふしぎ
・ 妊娠中して欲しいことして欲しくないこと
・ 産後して欲しいことして欲しくないこと
・ 離乳時して欲しいことして欲しくないこと
・ 妊娠前して欲しいことして欲しくないこと
・ 出口のない毒 経皮毒
・ 出口のない毒 経皮毒 シャンプー・リンス編
・ 出口のない毒 経皮毒 石けん・合成洗剤編
・ 出口のない毒 経皮毒 歯みがき編
・ 出口のない毒 経皮毒 化粧品編
・ 出口のない毒 経皮毒 ナプキン編
・ カンタン・ベンリの裏側① 電磁波
・ カンタン・ベンリの裏側② 旨味エキス
・ 食品添加物の光と影
・ 牛乳はもーいらない
・ 肉はもーいらない
・ 白砂糖はもーいらない
・ パンはもーいらない
・ 白砂糖は魔薬!?
・ 肉はあぶない?
・ オイルショック
・ 塩が泣いている
・ 腸をいじめないで!!
・ 腎臓をいじめないで!!
・ 肝臓をいじめないで!!
・ 胃をいじめないで!!
・ 肺をいじめないで!!
・ いつか母になるために
・ 危険なダイエット
・ 子どもは病気を食べている 二つの孤食
・ 子どもは病気を食べている 薄いガス室
・ 子どもは病気を食べている 命を繋ぐ食べ物
・ 脳毒 ゲームが脳を汚染する
・ 脳毒 携帯電話が脳を汚染する
・ 脳毒 テレビが脳を汚染する
※以上の参考まんがは全て美健ガイド社刊

・世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ 汐文社 艸場よしみ 中川学

整体卒業講座 二十七年間、原因不明の不調で困っていた整体師の手記
著者 神田 宏
印刷 ちょ古っ都 製本工房
平成二十八年十一月二十七日  初版  第一刷発行
平成三〇年五月一日      第三版 第一刷発行

イラストなどの提供
電磁波測定器             黒田モーター商会 黒田さん
日本食の写真             坂井屋商店さんの和食膳
お父さんが子どもに謝っているイラスト 大堀歩さん
プロのイラスト            フリー素材集 いらすとや
本書執筆中の家事育児、姿勢写真モデル 友香さん
手書きイラスト            著者

著者紹介
神田 宏(かんだひろし)
一九八〇年愛知県海部郡立田村生まれ。十歳頃からアトピー性皮膚炎や原因不明の体調不良に悩まされ職を転々とする。二〇〇九年の暮れに神田整体室を開業。現在に至る。

問い合わせ先
神田整体室(かんだせいたいしつ)
電話070‐6412‐3291
住所〒510‐8033 三重県四日市市下さざらい町9‐30‐A2